「第4回 国連を支える世界こども未来会議」が3月24日に開催された。「2030年以降の世界(SDGsのゴール年以降の未来)はどうなって欲しいか、そのためにどうすればいいのか」を子どもたちが、ワークショップを通じて考え提言する本イベントの模様をレポートする。

  • 「第4回 国連を支える世界こども未来会議」が3月24日に開催された

■キッズアンバサダーを選定、国連本部でグローバル体験を

未来を担う次世代と世界の子どもたちがつながり、2030年以降の世界の未来を考える機会を提供することを目指す「国連を支える世界こども未来会議」。SDGsの達成に向けた自分のアイデアを発表するだけでなく、さまざまなバックグラウンドを持つ他の子どもたちのアイデアを聞くことで、いろいろな考え方に触れる機会を創出するイベントとなっている。

マイナビはサステナビリティ活動の一環で3月24日に東京都庁で行われるイベントから協賛を開始。「第4回 国連を支える世界こども未来会議」では、100名の世界の子どもたちが集まり、ワークショップを実施した。

2024年のワークショップテーマには、ロシアによるウクライナ軍事侵攻やイスラエル・パレスチナの紛争など、世界中で戦争が起こっていること。また、過去10年間(2011~2020年)は観測史上、最も気温が高い10年間となったことなどから、「平和」や「気候変動」などが設定された。

子どもたちA~Lまでのグループに分かれ、グループ毎にNTTコミュニケーション科学基礎研究所が作成したウェルビーイングカードなどを使用したアイスブレイク・自己紹介を行った。

その後、設定されたワークショップテーマの中から1つ選択し、グループで出し合ったアイデアをもとに発表パネルを作成して、午後のプレゼンテーションで発表した。

プレゼン後は小池百合子都知事も登壇し、「世界の子どもたちが東京に集まって、より良い未来に向けて活発に議論を交わしてくれてとても嬉しく思います。平和や気候変動など様々な考え方に触れて自らのアイデアを発表するという機会によって、未来を切り拓く力を高めることになります」とコメント。

「皆さんは未来を担う存在です。皆さんの意見を私たち大人も考えていく。その上で新たな気づきも与えてくれています。東京都は子どもたちとの対話を通じて政策をバージョンアップしていきたいと考えています。これからも一緒に未来を考えて、SDGsの達成に向けてともに歩んでまいりましょう」と呼びかけていた。

最後には2020年度、2021年度にUNHCR親善大使を務めたボードメンバーでサムライギタリストのMIYAVIさん、ウクライナ出身のバンドゥーラ奏者で歌手のナターシャ・グジーさんがライブパフォーマンスを披露。

MIYAVIさんがプロデュースし、2023年7月国連本部で発表された、国連を支える世界こども未来会議テーマソング『That's What I'm Gonna Be』を参加者とともに歌唱するこどもたちとのセッションも行われた。

こどもたちがグループごとに考えたアイデアは「TOKYO 2024宣言(アイデアブック)」とし、2024年7月17日(HLPF期間)にNY国連本部に届けられる。その際、一緒に国連本部へ行く5名のキッズアンバサダーを本イベントの参加者の中から選定。

通常の国連本部で行われているツアーに加え、国連本部内「Children's Corridor」でのキッズカリキュラムなどを実施する。国連の役割や世界の現状について、国連内に展示されているオブジェや戦争に関する資料などを見ながら説明を受ける予定だ。