JR西日本は2024年2月社長会見にて、既存のN700系16両編成を8両編成化する改造工事等について説明した。N700Sの追加投入に合わせ、16両編成のN700系4編成で短編成化改造を行い、「こだま」で運用予定。500系4編成をN700系の短編成改造車に置き換える。
同社は2024~2026年度にかけてN700Sを4編成追加投入し、東海道・山陽新幹線「のぞみ」で運用予定。一方、これまで「のぞみ」で運用されてきた16両編成のN700系に関して、4編成を対象に8両編成化する改造工事を実施する。
「約15年ぶりとなる改造工事ということで、JR他社を含めても珍しい工事ではないか」と同社。改造工事は2024~2026年度に博多総合車両所で行われ、「当社の車両改造技術・ノウハウを用いて工事を行うことで、若手社員への技術継承と、さらなる技術レベル向上を図る」としている。8両編成の車両を新たに購入する場合と比べて、50億円以上のコスト削減も見込んでいるという。
N700系の短編成改造車は「こだま」での運用を予定しており、現在、「こだま」で運用される500系・700系と比べて地震発生時のブレーキ距離が短縮されるほか、車両の状態監視機能も強化され、安全性がさらに向上。同社に所属する8両編成の新幹線車両は、これまで車いすスペースが1カ所だったが、N700系の短編成改造車は車いすスペースを増設し、4カ所とする。
山陽新幹線「こだま」などで運用されてきた500系は現在、6編成で活躍中だが、N700系の短編成化改造にともない4編成が用途廃止となる予定。2026年度末までに500系4編成がなくなり、N700系の短編成改造車へ置き換えられることになる。