デザイン書・美術書を中心に、ビジュアル性と実用性に重点を置いた書籍出版を行うグラフィック社は6日、JR各社が試作的に製作した鉄道車両を紹介する書籍『JRプロトタイプ車両ビジュアルガイド』(B5判224ページ、3,080円)を今月発売すると発表した。
新技術や新たなコンセプトを伴う鉄道車両が誕生する一段階前、実用性の確認やデータ収集、コストに見合う性能であるかの確認など、さまざまな目的で試作的に製造された車両の中から、JR発足後(1987年から現在まで)に制作された車両を厳選してピックアップ。技術的・形状的にエポックな車両ばかりを集め、貴重な写真とともに掲載する。
電車、気動車、客車、機関車、新幹線、貨物の各車両から50形式を収録。次世代の在来線車両開発のために試作されたE991系、本格的な走行試験を行わないまま役目を終えたキハ285系900番代、JR貨物が平坦線向けに試用した交直流電気機関車ED500形、東北新幹線の360km/h営業運転を目的に開発された試験電車E954形S9編成などが紹介される。車両形式や概要、基本スペックに加え、何のために製造された車両かについても解説している。