2月5日にWOWOWで放送・配信される『エキサイトマッチSP「井上尚弥vsタパレス」』(21:00~)の収録が29日、都内のスタジオで行われ、プロボクサーの井上尚弥が報道陣の取材に応じた。

  • WOWOW『エキサイトマッチSP「井上尚弥vsタパレス」』の収録に臨んだ井上尚弥

4階級制覇王者でWBC・WBO世界スーパー・バンタム級チャンピオンの井上尚弥がアジア人史上初となる2階級4団体統一を狙い、2023年12月26日にWBA・IBF同級王者マーロン・タパレスとの王座統一戦に臨んだ井上尚弥。試合は井上が見事に10RKOで勝利し、史上2人目となる2階級4団体統一王者となった。番組では、世紀の一戦「井上尚弥vsタパレス」を井上本人とともに振り返る。

前試合のタバレス戦から1カ月が経過した井上。「見返して見るものでもないですよ」とタバレス戦はこれまで見ていなかったというが、この日の収録で改めて試合を見返して「イメージ通り戦うことが出来ました」と納得の勝利だったという。タバレス戦で獲得したスーパー・バンタム級の4つのベルトが会見場に並んでいて、「次も4本を持って防衛戦ができるので、やってきたことが形になっていることは非常にうれしく思います」と淡々と振り返った。

過去の試合よりも視線は次の試合に向いている。練習もすでに再開しているようで、「スーパー・バンタム級に上げて試合の終わった後の反動が軽減されてきました」とタバレス戦でのダメージはほとんどないといい、次戦の相手がメキシコのルイス・ネリとアメリカで報道されたことに「実力はあると思いますよ。回転力の中に力強さも入ってくるし侮れない相手ではあると思います」とネリの力量を認めている様子。

ネリは日本の山中慎介に2戦2勝しているが、体重超過やドーピング検査に引っかかるなど日本とは因縁の選手でもある。「日本での過去の因縁は正直自分にとってそれを持ち込んで試合をする気はありません」としながらも、「ただ向こうの陣営、本人が日本での過去のことを持ち込んでくるのであれば、山中さんを応援していたファンの方だったりそういう人たちの気持ちを持って挑みたいと思います。それは向こうの出方次第ですね」と王者らしく柔軟に立ち位置を変えるという。

また、次のネリ戦は東京ドームで開催されるとの報道もあった。東京ドームでボクシングの世界戦が行われるのは、マイク・タイソンが試合をした1988年と1990年以来となる。「ボクサーとして東京ドームでメインを張れるのはモチベーションになります。あとは満員にできるかにかかってきますし、対戦相手に対してもモチベーションは高いんですが、そこもモチベーションの1つになってきますね」と意欲も。続けて「報道が出ている日にち(5月6日)と東京ドームの空きを見ると何となくここかな? というのが見えてきます(笑)」と笑いを誘っていた。