「新NISA」がこの1月からスタートしました、旧NISAに比べても使いやすい制度に変更され、より利用者が増えることが予想されます。
「新NISA」とは?
さらっと新NISAはどのようなものかと言えば、証券口座の1つで、18歳から口座を開設ができます。1人1口座ですので、どの金融機関で口座開設をするかメリットなどを確認してから開設することをおすすめします。
NISA口座の最大の特徴は、通常投資で得た利益には約20%(20.315%) の税金がかかりますが、NISA 口座で得た利益は非課税になるという制度です。
例えば、株式投資をして10万円の利益が出た場合、NISA口座以外の証券口座の場合、約2万円(約20%)の税金が引かれ、手元に残るのは約8万円ですが、NISA口座で出た利益なら、まるっと10万円が利益になるということです。また、確定申告が不要なところもメリットと言えるでしょう。
年間投資ができる金額は、「つみたて投資枠」は120万円、成長投資枠は240万円の合計360万円、総枠で1,800万円ですが、成長投資枠のみの利用する場合は1,200万円で、満額の1,800万円にするためには、つみたて投資枠で600万円投資する必要があります。また、売却したら翌年に元本部分の「枠が復活」する仕組みです。
「新NISAのクレカ積立」とは?
そもそもクレカ積立とは、投資信託の積み立て金を口座引き落としではなく、クレジットカードで決済できるサービスです。クレカ積立に設定しておくことで、口座にお金を入金し忘れていても、クレジットカードで決済され、後日ショッピング利用分などと一緒に引き落としになるため、入金の手間を省くことができます。さらにクレジットカード決済によるポイントが付与されるので、ポイ活にもなります。
クレカ積立は全ての金融機関でできるわけではありません。それぞれ対応する証券会社とクレジットカードがあります。
一例として以下のようなものがあります。
- 楽天証券×楽天カード
- SBI証券×三井住友カード発行カードなど
- マネックス証券×マネックスカード
- auカブコム証券×au PAYカード
- PayPay証券×PayPayカード
- Tsumiki証券×エポスカード
- 大和コネクト証券×クレディセゾン発行のセゾンカード・UCカード
- セゾン投信×クレディセゾン発行のセゾンカード・UCカード
「新NISA」クレカ積立の上限は証券会社によって5万円もしくは10万円
この1月からスタートした新NISAですが、クレカ積立にも対応しています。
積み立て上限額を10万円に対応した証券会社は3社、Tsumiki証券、大和コネクト証券、セゾン投信です。
毎月10万円積み立てることで、15年で1,800万円の枠に達することができます。5万円の場合、30年かかることになりますので、早く上限枠に達したいなら10万円の方が効率的と言えます。
なぜこのように証券会社によって上限の違いがあるのかというと、法令ではクレカ積立における信用与信が10万円を超えてはならないとされています。そのため、締め日と支払日の関係上、2か月分の積み立てが重複する期間が発生すると10万円を超えてしまうため現状5万円を上限とする証券会社がほとんどです。
今回10万円の積み立てができるようになった証券会社は、重複しないように設定したことで、可能となっています。未対応の証券会社は、法令改正され次第対応を検討しているとのことなので、今後の改正にも注目したいところですね。
楽天証券の場合、「楽天カード」と「楽天キャッシュ」を併用することで、新NISA口座で10万円の積み立ては可能です。
注目はポイント付与率が最大5%になる「SBI証券×三井住友カード」か?
2024年1月現在、SBI証券と三井住友カードの組み合わせでは、三井住友カードの種類によってポイント付与率が異なり、通常のカードでは0.5%、ゴールドカードでは1%、プラチナカードは2%、プラチナプリファードでは5%です。
ゴールドカードやプラチナプリファードでは年会費がかかりますが、ゴールドカード(NL)の場合は、年間100万円の利用等で年会費5,500円が永年無料になりますし、プラチナプリファードでは毎月5万円のクレカ積立をすれば年会費3万3,000円の9割に相当する3万ポイントが溜まるため、実質3,000円の年会費で済む計算になります。
仮に上限が10万円になり、かつ付与率といった条件変更がない場合はプラチナプリファードでも十分年会費が回収できることになります。
もしそうなった場合、将来的には付与率を減らしたり、上限を設けるといった改悪の可能性があることはポイ活あるあるですので、あくまでも投資の延長線上にあるおまけと思って利用するのがよさそうです。
注目の新NISAは1人1口座なのが悩ましいですが、自分に合ったNISA口座と投資方法を比較して活用することをおすすめします。クレカ積立は投資である以上、当然にリスクを伴うものです。無理のない積み立て額や自分にあったサービスを吟味して、自己責任で行うようにしましょう。