クリスマスや年末年始で家族や親戚で集まる機会が増えたりと、このシーズンは子どもたちにとって楽しみな時期。クリスマスプレゼントでもらったりお年玉で購入したり、おもちゃやゲーム機にワクワクする時間は、読者の皆様も経験があるかと思います。
そこで「懐かしのおもちゃ」について、マイナビニュースの読者会員500人にアンケートをとり、関連するエピソードを教えてもらいました。今回は50代の方から寄せられたおもちゃから5つを抜粋、エピソードと合わせてご紹介します。
【1】ガンプラ
「ガンプラ」は1980年7月、『機動戦士ガンダム』の関連商品として発売されました。既存のキャラクターモデルにはなかった「スケールモデル」として誕生したガンプラは、当時アニメを観ていた子どもたちだけではなく、ミリタリーモデルを楽しんでいた大人たちをも巻き込んだブームを巻き起こしました。現在も根強い人気を誇り、40周年を迎えた2020年5月に累計出荷数7億個を記録しています。
近年のガンプラは接着剤を使わずパーツ同士を組み合わせるだけで作れるスナップフィットや、塗装せずともカラフルな仕上がりを実現できる多色成型といった技術を用いたことで、ニッパーひとつでも作り上げることが可能になっています。
■ピックアップエピソード
・ファーストガンダムが初めて映画化されていた頃のガンプラ。今のようないつでも買える時代でなく、どこで売られるというクチコミ情報で早朝から長蛇の列になり入手困難なことが多かった(50代男性/大阪府/流通・チェーンストア)
・毎週土曜日に新しいガンダムのプラモデルが入荷する模型店が近所にあったので、友達と一緒に毎週買いに行っていた(50代男性/大阪府/その他)
・子どもの時も、大人になってからも楽しんでいます(50代男性/熊本県/専門店(電気機器関連))
【2】超合金シリーズ
「超合金」は、1974年発売の大ヒット商品「超合金 マジンガーZ」からスタートした玩具シリーズです。合金を高速・高圧で瞬時に鋳造したダイキャストを含む複合素材による外観の再現が特徴で、キャラクターに応じて発射、合体、変形など様々なギミックが施されています。
それまでのソフビ人形を上回る重量感は子どもたちに衝撃を与え、「超合金」というトイカテゴリーが生まれました。現在でもその息吹は絶えず、規格化されないギミックなどのこだわりを詰め込んだ超合金魂などの派生シリーズを生み出しながら、数多くの感動を生み出し続けています。
■ピックアップエピソード
・クリスマスの数日前に親戚のおばさんから電話がかかってきて「今、どんなおもちゃが欲しい」と聞かれたので、迷わずグレンダイザーに出てくるデュークバギーが欲しいと言ったところ、クリスマスプレゼントに送られてきてとても嬉しかったことを覚えています。(50代男性/大阪府/その他)
・変身や体が変化可能な超合金ロボットなど、友達といろいろなおもちゃで遊んでいたのを懐かしく思います(50代男性/山口県/その他)
【3】ゲーム&ウオッチ
1980年に発売された任天堂初の携帯型液晶ゲーム機「ゲーム&ウオッチ」。手に収まる大きさが特徴で、本体には1つのゲームが入っています。年月とともに技術が進歩していったゲーム機で、画面はモノクロから段階的にカラーへと変わっていきました。ボタン類の追加や配置変更などでタイトルごとに様相が変わるのも面白いポイントです。
1982年発売の『ドンキーコング』や1983年発売の『マリオブラザーズ』など、今なお愛され続けるシリーズもここからリリースされました。2020年から2021年頃にはいくつか復刻販売も実施され、そのときには1台に3、4種類のゲームタイトルが収録されています。後のゲームボーイやニンテンドーDSの先駆けとも言えるでしょう。
■ピックアップエピソード
・今思えば単純なゲームだったけれど当時はすごく面白かった(50代女性/群馬県/医療・福祉・介護)
・弟と取り合いになっていつもケンカしていた(50代男性/神奈川県/海運・鉄道・空輸・陸運)
【4】プラレール
「プラレール」の原型は1959年に発売されたプラスチック汽車・レールセットです。これは架空の汽車がモチーフで、手で転がして遊ぶおもちゃでした。1961年には電動汽車セットが発売されます。小型モーターを内蔵し、電池一本で駆動するこの商品は大ヒットを記録し、以降のプラレールの基本形を作りました。
1965年ごろには名称がプラレールに統一され、その後は実在の車両をモチーフにしたり、動力伝達機構を経年劣化に弱い摩擦ゴムからギア伝達へと変更したりと、発展と改良を続けて現在に至ります。メーカーであるタカラトミーはプラレールの遊び方を規定せず、3歳の子どもでも自由に工夫して遊べる「自由度の高さ」が大きな魅力と考えているそうです。
■ピックアップエピソード
・自分もプラレールを持っていたが、小さく一周する程度の長さで、友達の誕生日に家に訪問すると、部屋いっぱいにレールが引かれていて羨ましいやら悲しいやら複雑な気持ちになった(50代男性/奈良県/その他)
・いっぱい買い、おこずかいを使いすぎて親に怒られた(50代男性/長崎県/その他)
【5】リカちゃん人形
1967年当時、サイズが大きい外国人モデルの人形が主流だったなか、日本の住宅にあった大きさのドールハウスと、それに合うサイズの独自の着せ替え人形として開発されたのが初代のリカちゃん人形です。
リカちゃん人形は1972年、1982年、1987年にそれぞれモデルチェンジを行っていて、時代の流れと共にその様相も変化しています。ハウスやショップはバリエーション豊富で、リアルな体験ができるもの、ファンタジックなプリンセステーマ、カラーチェンジ等の最新技術を使ったビューティーテーマ、当時人気の高かったキャラクターやアイドルの影響を強く受けた要素など、時代の流行や変化する子どもの憧れにあわせて常に進化しています。
■ピックアップエピソード
・リカちゃんの服を自作したり、自分の家にはお部屋セットがなかったので友達の家で遊んでいた(50代女性/愛知県/建設・土木)
・人形をそろえるのがステータスになっていた(50代女性/静岡県/その他メーカー)
今回、寄せられた様々なエピソードからも、当時の子どもたちが愛したおもちゃには斬新さが詰め込まれていて、ワクワクする要素が詰まっていたことがわかります。愛されたおもちゃが発展と改良を重ね、ロングセラー商品になったり、後のおもちゃに影響を与えていることも興味深いです。
おこづかいを握りしめ、あるいは親御さんやサンタさんにお願いして手に入れたおもちゃで遊んだ時間は、読者の皆さんにとっても素敵な体験だったのではないでしょうか。クリスマスやお正月のシーズンは、いつかの私たちと同じように、子どもたちも思い思いのプレゼントを手にするはず。その喜びや発見が、私たちの知っている思い出以上に素敵なものになるといいですね。