大井川鐵道は29日、家山駅で11月28日に発生した列車分離事故に関して、事故発生当時の状況、事故の原因、今度の対応等を発表した。
列車分離事故は11月28日の14時45分頃に発生。家山発金谷行の臨時普通列車(電気機関車1両+客車3両)が家山駅を発車した直後、先頭の電気機関車と直後の客車をつなぐ連結器が外れ、列車が緊急停止した。
客車の安全装置が機能して自動的に非常ブレーキがかかり、列車は家山駅のホーム終端から約100mの地点で緊急停止。乗客(81名)と乗務員(機関士1名・機関助士1名・車掌2名・車内販売員1名)に怪我はなかったとのこと。乗客は乗務員による誘導の下、線路に降りて徒歩で家山駅まで移動。その後、16時30分頃に到着した代行バスで金谷方面へ向かった。
大井川鐵道は「ご乗車のお客様には多大なご迷惑をおかけした事を深くお詫び申し上げます」と謝罪し、「走行中に連結器が外れる様な事は交通事業者としてはあってはならないことで、原因を追究するとともに再発防止に努める所存です」としている。
連結器が外れた原因は「現在調査中」(11月28日19時時点)とのこと。原因を解明でき、再発防止策ならびに安全対策を策定し次第、速やかに報告する。
家山駅での列車分離について、国土交通省は事故につながりかねない重大インシデントと認定し、運輸安全委員会が調査に入る予定。大井川鐵道としては、国土交通省の調査に全面的に協力し、再発防止策の構築に努めると説明している。