2023年11月23日より、宮城県仙台市青葉区「仙台駅前イービーンズ」9Fにて、『生誕50周年記念 THE仮面ライダー展』が開催されている。

本展は、1971年4月に放送を開始した『仮面ライダー』から、最新作『仮面ライダーガッチャード』(2023年9月より放送中)まで、50年以上の長い歴史を持つ仮面ライダーシリーズの各作品からヒーロースーツや小道具、関連商品などを一か所に集めた大規模展示イベント。これまで名古屋、福岡、札幌、東京、静岡、大阪で開催され、子どもから大人まで幅広い世代の仮面ライダーファンを楽しませている。

  • 『仮面ライダーゼロワン』から『仮面ライダーギーツ』まで、歴代「令和ライダー」が結集したフォトスポット

「THE仮面ライダー展」7度目の開催地は、『仮面ライダー』の原作者として有名な萬画家・石ノ森章太郎氏の出身地である宮城県となった。ここからは、22日に行われたマスコミ向け内覧会の模様をお伝えし、宮城会場の気になる見どころをご紹介しよう。

「THE仮面ライダー展」キービジュアル。宮城会場では先着1500名限定で、特製ミニポスター(A4)がもらえる開催記念キャンペーンが行なわれている。

歴代仮面ライダーが網羅された「仮面ライダー大絵巻」。宮城会場では、今年放送が終了した『仮面ライダーギーツ』に登場する多彩な仮面ライダーたちや、最新作『仮面ライダーガッチャード』を加え、レイアウトを再構成した最新バージョンとなっている。イービーンズ4Fエスカレーター横で掲示されているので、みなさんのお気に入りのライダーを探してみてはいかがだろうか。

会場入り口には、『仮面ライダー』の原点「仮面ライダー1号」の4つの姿「旧1号」「新1号」「仮面ライダーTHE NEXT」「(映画)仮面ライダー1号」がお出迎え。50年もの長い時間を駆け抜けた仮面ライダー1号の歴史の重みを感じさせるビジュアルといえる。

『仮面ライダー』第1話「怪奇蜘蛛男」で活躍した仮面ライダー(1号)を忠実再現した立像。実際のオートバイライダーを連想させるレザー製スーツの質感や、昆虫(バッタ)のシャープなイメージを活かした硬質な仮面、ダークにまとめられた全体のカラー、そして目に鮮やかな真紅のマフラーが、時代を切り拓く斬新なヒーロー像として強いインパクトを与えた。

エントランスに入ると、仮面ライダー1号/本郷猛を熱く演じ上げた俳優・藤岡弘、の濃厚なメッセージ映像が、われわれを仮面ライダーの世界へと引き込んでくれる。続いてのコーナーでは、原作者・石ノ森章太郎氏がいかにして「仮面ライダー」を生み出したのか、その経緯を詳細に紹介している。決定に至るまでのラフスケッチの数々、そして講談社「ぼくらマガジン」「少年マガジン」掲載の原稿(複製)も展示され、天才・石ノ森氏の仕事ぶりのごく一部を覗くことができる。

会場には、各作品の解説や人物紹介、関係図などを写真付きで紹介した大型パネルと、主題歌に乗せた名場面紹介映像が置かれ、歴代仮面ライダーの個性や注目ポイントなどが一目でわかるよう工夫が凝らされている(いずれも撮影禁止)。写真の仮面ライダー2号(左)、仮面ライダー1号(右)のダブルライダー立像をはじめとする展示物も各ポイントにあり、絶好のフォトスポットとなっている。

『仮面ライダーストロンガー』(1975年)より、電波人間タックル立像(左)と、城茂の衣装(右)。現存しない昭和シリーズの小道具や衣装類は、新規造型による複製展示が行なわれた。今回では城茂が着ている赤いシャツの「S」マークが際立つよう、展示方法やポージングにも工夫が凝らされている。

仮面ライダー1号から仮面ライダーZXまでの昭和「10人ライダー」の勇姿。

新機軸を盛り込んで「復活」を果たした『仮面ライダーBLACK』(1987年)と、続編『仮面ライダーBLACK RX』(1988年)のゾーン。RXが強化変身したロボライダーとバイオライダー、そしてBLACKの宿敵で、根強いファンを持つシャドームーンの立像も展示されている。ビデオオリジナル作品『真・仮面ライダー 序章(プロローグ)』(1992年)の仮面ライダーシンや、映画で活躍した『仮面ライダーZO』(1993年)『仮面ライダーJ』(1994年)の勇姿も見逃せない。

『仮面ライダークウガ』(2000年)から始まった「平成仮面ライダー」シリーズの歴代ライダーが大結集。第1作のクウガから、第10作『仮面ライダーディケイド』(2009年)までの主役ライダーたちの決めポーズをお楽しみいただきたい。

特撮変身ヒーローの歴史を塗り替え、これまでにないヒーローの創造に努めた『仮面ライダークウガ』より、長野県九郎ヶ岳で発見された超古代戦士の「棺」が展示された。発掘現場をイメージした周辺セットも迫力満点である。

『仮面ライダーディケイド』で実際に使われた小道具・ブレイドブレード、キバアロー、ファイズブラスターの巨大さに驚かされる。貴重な劇中小道具の数々を至近距離で堪能できるのも、本展の醍醐味といえよう。

第10作『ディケイド』の後を受け、仮面ライダーの新しい歴史をつないでいく使命を担った『仮面ライダーW』(2009年)から、平成最後のライダー『仮面ライダージオウ』(2018年)までの10人ライダーがここに集合。

『仮面ライダーW』の左翔太郎とフィリップの衣装や、『仮面ライダーフォーゼ』(2011年)の小道具類が確認できる。いずれも撮影で使われた本物である。

『仮面ライダーゼロワン』(2019年)から始まる「令和ライダー」が集合したフォトスポット。仮面ライダーセイバー、仮面ライダーリバイ、仮面ライダーバイス、仮面ライダーギーツがそれぞれ得意のポーズを決めている。

『仮面ライダーリバイス』(2021年)の小道具展示。仮面ライダーライブ、仮面ライダージャンヌの武器類や、各種バイスタンプが観られる。足元にある、仮面ライダーバイスがジャッカルバイスタンプでスケボータイプに変形した「仮面ライダーバイス ジャッカルゲノム」をお見逃しなく。

宮城会場で初めて披露される『仮面ライダーギーツ』(2022年)展示ゾーン。最終回で「神」となった仮面ライダーギーツ/浮世英寿が祭られている「ギーツの祠」をイメージしており、両脇にはツムリと英寿の衣装も展示された。『ギーツ』の世界観を重視したこの場所はまさに、ファンにとってのパワースポットとなるに違いない。また、膨大なキャラクターたちが登場し、複雑に絡みあう本作の詳細な「作品解説&人物相関図」や、新規編集による「紹介映像」も初お披露目となった。

祠の隣には、『仮面ライダーギーツ』最終回で人々が願いを書きこんだ、たくさんの「絵馬」が並べられている。もちろんこちらも撮影で使われた本物。画面で確認できた絵馬の内容は景和や祢音、道長をはじめほんの数名分しかなかったが、ここでは絵馬に誰がどんな願いを書いているか、つぶさに確認することができる。他にも各ライダーが戦いに使用した武器(マグナムシューター40X、ゾンビブレイカーなど)や、スパイダーフォン、IDコア、デザイアカードといった展示物はきっと『ギーツ』ファンを興奮させるはずである。

バンダイの歴代変身ベルト商品と共に「仮面ライダーのいた時代」をふりかえるコーナー。『仮面ライダークウガ』の「ソニックウエーブDX変身ベルト」から最新作『仮面ライダーガッチャード』(2023年)の「変身ベルトDXガッチャードライバー」まで、23年間の変身ベルトを一望することができる。

最新ライダー・仮面ライダーガッチャード スチームホッパーの決めポーズ。彼が仮面ライダーの歴史を受け継ぎ、未来へとつないでいく。

「生誕50周年記念 THE仮面ライダー展」は2023年11月23日から2024年1月8日まで、仙台駅前イービーンズ9F 杜のイベントホールにて開催(休館日:1月1日)。

(C)石森プロ・東映