俳優の菅田将暉が7月28日、YouTubeチャンネル『Kenshi Yonezu 米津玄師』に出演。動画「米津玄師×菅田将暉 -僕たちはどう生きるか 対談」内にて、自身が声優として出演した映画『君たちはどう生きるか』で印象的だったセリフについて語った。

菅田将暉

米津玄師から「演じてて、印象に残ってることは何かある?」と質問され、菅田は「この映画は特にお二人(宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデューサー)の姿が浮かぶ」といい、「最後、俺(が演じた青サギ)が言うセリフとかは、どっちからどっちへの言葉かは分からないけど。そこだけ最後、何回かやった」と回想。そして、「あのシーンは泣きそうになったというか。勝手なあれ(想像)だけど、お二人の何十年の歴史が凝縮されている感じがして」としみじみと振り返った。

また、このシーンを「何回かやった」理由について、インタビュアーから「宮崎さんが何度も聴きたかったようです、名残り惜しくて」「『あのセリフは、一回で終わらせたくなかった』って」と宮崎監督の真意を伝えられると、菅田は「あっ、そうなんですか!」とハッとした表情を浮かべたのち、「じゃあ、そういうことだったんだな」と感じ入る。

そして、「間違ってるかもしんないけど……」と前置きしながら、「肌感として、演者としてお芝居してて“もう一回”ってあるんだけど、意味がある“もう一回”なわけ。全然方向性が違ったなとか気持ちが足りなかったなとか、表情が違ったとか、いろんな“もう一回”がある」と説明。その上で、「あれに関しては正解を探す“もう一回”でありつつも、それだけではない“もう一回”感があって。『なんだろう、この“もう一回”は』みたいな」と回顧する。

続けて、「そういうことだったのかなあ? 分からないけど。名残惜しさというか。俺も『もう終わりなのかな』っていう感じがあったから」と述べた菅田に対し、米津も「声を通して、いろんなものに自分の中で整理つけてたのかもしんないしね」と、宮崎監督の心情を想像していた。