｢そうなんですね｣は正しい敬語? 使い方・例文や言い換え表現も紹介

「そうなんですね」は、相手の話に反応する際によく使う言葉の一つですが、目上の人に使ってもいいのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、「そうなんですね」の意味や目上の人に使える正しい敬語表現なのかどうかを解説するとともに、使い方・例文や類語・言い換え表現を紹介します。また、使う際の注意点についても解説するのでぜひ参考にしてください。

「そうなんですね」の意味は? 正しい敬語?

「そうなんですね」はどのような意味を持つ言葉なのか、また敬語表現なのかどうかを解説していきます。

「そうなんですね」の意味

「そうなんですね」は、相手の話に対して理解を示したり驚きを示したりする意味で使う言葉です。「そうだ」を意味する「そう」、「なのだ」の丁寧語「なのです」を話し言葉にした「なんです」、終助詞の「ね」を組み合わせた言葉となっています。

目上の人にも使える敬語表現?

「そうなんですね」は、丁寧語の「です」が使われているため敬語表現といえます。つまり、目上の人に使っても問題はありません。

ただし、敬語表現の中ではややフランクな印象を与える言葉で、場合によっては相手に失礼だと思われる可能性があります。例えば、取引先などにはより丁寧な表現を使った方が良いでしょう。

言葉自体は正しい敬語表現ですが、相手との関係や場面を考えて使うことが大切です。

「そうなんですね」の使い方と例文

「そうなんですね」は実際にどのような使い方をするのか、例文を交えて紹介します。

相手の話に対する相槌として使う

「そうなんですね」は、いわゆる相槌の一種です。相手の話を受けて反応するときに使います。相手が話している際にただ黙って頷くのではなく、「そうなんですね」を使って相槌を打った方が、話をきちんと聞いているという印象を与えることができるでしょう。

【例文】

相手：「さっき聞いたんだけど、Aさん明日から1週間休むらしいよ」
自分：「そうなんですね」
相手：「新婚旅行でハワイに行くんだって」
自分：「羨ましいですね」

驚きを表すこともできる

「そうなんですね」は、相手の話に驚いている様子を表したい場合にも使える言葉です。これまで知らなかったことを相手から初めて聞いたとき、内容によっては驚くこともあるでしょう。このようなときに「そうなんですね」を使って驚きを示すことができます。

【例文】

相手：「去年みんなで忘年会したあの居酒屋、閉店しちゃったんだって」
自分：「そうなんですね!」
相手：「でも、もう新しいお店ができたみたい」
自分：「じゃあ今年はそこに行きましょう」

「そうなんですね」の類語・言い換え表現

「そうなんですね」は場合によっては失礼になる可能性があるので、代わりとなる言葉を覚えておくと良いでしょう。ここでは、「そうなんですね」の類語・言い換え表現を紹介します。

左様でございますか

「左様でございますか」は、「そうですか」を意味する丁寧な表現です。主にビジネスシーンで、目上の人や取引先・顧客など丁寧な言葉遣いでの対応が求められる相手に対して使います。

【例文】

相手：「御社のAという製品を購入したのですが、電池を入れてもまったく動きません」
自分：「左様でございますか。ご不便をおかけして申し訳ございません。新しいものと交換の手続きを取らせていただきます」

初めて伺いました

「初めて伺いました」は、「初めて聞いた」ということを丁寧に表現した言葉です。「聞く」の謙譲語にあたる「伺う」を使った敬語表現であるため、目上の人に対して使えます。相手の話の内容によっては「そうなんですね」の言い換え表現として使えるでしょう。

【例文】

相手：「Bさんの後任として、営業部からCさんが異動してくるらしいよ」
自分：「初めて伺いました。では歓迎会の準備をしますね」

「そうなんですね」を使う際の注意点

「そうなんですね」は相槌として便利な言葉ですが、使い方を誤ると失礼な印象を与える可能性があるので注意が必要です。ここでは使う際の注意点を紹介します。

「そうなんですね」を多用しない

相槌として使える言葉であっても、「そうなんですね」と返事するばかりでは、「適当に返事をしている」「早く話を終わらせたいのだろう」と不快に思われてしまう可能性があります。円滑なコミュニケーションを目指すならば、「そうなんですね」は時折混ぜる程度にとどめて、ほかの相槌を使ったり、自分の意見・感想や質問を返したりするようにしましょう。