国土交通省が都市鉄道の混雑率調査結果(2022年度実績)を公表。各都市圏の路線における最混雑区間の混雑率も公開した。名古屋圏では、名古屋鉄道や名古屋市営地下鉄の複数の路線で混雑率130%以上に。JR中央本線も前年度より混雑率が上がっている。
名古屋圏における2022年度の平均混雑率は118%で、前年度の110%から8ポイント増加している。名古屋圏で最も混雑率の高かった路線は名鉄名古屋本線で、神宮前駅から金山駅まで混雑率132%(2021年度は122%)。次いで名古屋市営地下鉄名城線の混雑率が高く、東別院駅から上前津駅まで混雑率131%(2021年度は123%)だった。
名古屋市営地下鉄東山線は名古屋駅から伏見駅まで混雑率130%(2021年度は120%)。名鉄名古屋本線は栄生駅から名鉄名古屋駅までの混雑率も高く、2022年度は130%(2021年度は121%)だった。名鉄犬山線は下小田井駅から枇杷島分岐点まで混雑率130%(2021年度は120%)に。名鉄は混雑率120%以上の路線も複数あり、名鉄常滑線の豊田本町駅から神宮前駅まで混雑率128%(2021年度は116%)、名鉄瀬戸線の矢田駅から大曽根駅まで混雑率125%(2021年度は116%)、名鉄津島線の甚目寺駅から須ケ口駅まで混雑率121%(2021年度は114%)となった。
名古屋圏のJR線で最も混雑率の高い路線は中央本線で、2022年度は新守山駅から大曽根駅まで混雑率112%(2021年度は104%)に。JR東海は2022年3月のダイヤ改正で、中津川~名古屋間の快速・普通列車を終日8両編成に統一した。平日朝の通勤ピーク時間帯に上り列車の増発等も行ったが、今回の調査結果を見ると、最混雑時間帯の輸送力は2021年度の1万8,045人(7時49分から8時49分までの1時間に列車13本を運転。編成両数9.7両)に対し、2022年度は1万6,800人(7時40分から8時39分まで、8両編成の列車14本を運転)に減少している。輸送人員は大きく増えてはおらず(2021年度は1万8,717人、2022年度は1万8,840人)、輸送力の変化によって混雑が増したと考えられる。
他の主要区間における2022年度の混雑率は、東海道本線が熱田駅から名古屋駅まで混雑率97%(2021年度は91%)、枇杷島駅から名古屋駅まで混雑率90%(2021年度は82%)、関西本線が八田駅から名古屋駅まで混雑率108%(2021年度は96%)、近鉄名古屋線が米野駅から近鉄名古屋駅まで混雑率107%(2021年度は106%)。なお、関西本線や近鉄名古屋線と接続する三岐鉄道北勢線も、2022年度の混雑率が西別所駅から馬道駅まで114%(2021年度は88%)となっている。