秋葉原駅・徒歩5分の場所にキャンプ場があることをご存じだろうか? 「キャンプ練習場 campass」は、テント設営や撤収をスタッフがサポートしてくれるキャンプ場だ。東京の真ん中でいったいどんなキャンプ体験ができるのか。編集部と一緒に体験してみた。
■秋葉原で週末キャンプのお誘い
「秋葉原でキャンプをするんで、加賀さんも来ませんか?」
ワーク&ライフチャンネルの編集長である原さんから、こんなお誘いが来た。はて、秋葉原でキャンプ? 当日は早朝から雨が降り続いていたにも関わらず、中止の連絡も無い。観光客でごった返す秋葉原から指定場所に向かったのだが、キャンプ場らしきものも見あたらな……あった。本当にあった。というわけで、「キャンプ練習場 campass(キャンパス)」にお邪魔したのである。
■「キャンプ練習場 campass」とは?
「キャンプ練習場 campass」は、ジェイアール東日本都市開発が期間限定で始めたキャンプ場だ。コンセプトは「都心の高架下でキャンプの練習体験をご提案」。キャンプをしたことがない人でも、テント設営や撤収をスタッフがサポートしてくれるのがポイントらしい。キャンプギアは有料でレンタル可能なので、手ぶらで来ても大丈夫だ。
用意されているプランは、泊まりでしっかりキャンプ練習ができる「STAY」プラン、気軽にデイキャンプが楽しめる「DAY」プラン、バーベキューだけ楽しめる「EAT」プランの3つ。この他、6月に時間制料金の「ライト」プランと、車中泊を安心・安全に楽しめる「車中泊」プランが新たに登場したそうだ。
料金は、「STAY」が大人5,500円、「DAY」「EAT」が大人3,300円、「ライト」は550円/1時間、「車中泊」が5,500円/1台といった形で、子どもや未就学児は割引料金が適用される。支払い方法は各種キャッシュレス決済となる。
高架下という立地なので、天候に左右されないのは初心者にとってありがたいだろう。もちろんトイレやシンクも備え付けられており、自由に利用できる。キッズスペースやおむつ替えスペースも完備している。日中は運営者が、夜間は警備員が常駐しているので、セキュリティ面でも安心だ。ただし、薪・炭を使った火起こしやペット同伴などはNGなので、その点は留意しておきたい。
■安全・便利・気軽な都心キャンプは案外アリかも?
というわけで、バーベキューの煙が立ち上る中、指定されたスペースに向かうと、自前のテントをがっつりと張っていた原さんがアウトドアスタイルで「どーも、おつかれさまです!」とお出迎え。ポロシャツ姿の自分が浮いている気がしてきた。おかしい、ここはかの有名な電気街、秋葉原のハズ……?
「とりあえず座ってくださいよ~」と促されたので、テントの中で一休み。扇風機に当たってくつろいでいると、なんだか本当にキャンプ場にいる気分になってきた(※ここはキャンプ場です)。ときおり頭の上で響く電車の音だけが秋葉原を感じさせる。さらに参加者が一名加わったところで、食材の調達に出発。行先はすぐとなり、業務用スーパー「肉のハナマサ」だ。こんなにすぐ買い物ができるなんて、最高の立地じゃないか。
食べ物と飲み物を購入したら、あとは楽しく調理し、食い、語り合うだけだ。もちろん、アルコールもいただくぞ! 最初はうるさいなと思っていた電車の音も、もう意識の外だ。外で食う肉はウマい! 外で飲むビールはサイコー!
そんなこんなであっという間に時間は経ち、いつのまにか日も沈んだ。「秋葉原でキャンプなんて……」、と最初は感じていたものの、気楽さも相まって思いのほか楽しい。そのコンセプト通りキャンプ慣れしていない人の練習にも良いし、買い物ついでにバーベキューを楽しむなんて使い方も面白そうだ。人数が多いなら観光拠点としても便利だし、子どもを連れていても安全なので、子連れキャンプの第一歩にも良さそうだと感じた。
コロナ禍以降、キャンプ人気が白熱しているが、教えてくれる人がいないと初心者にはなかなかハードルが高いもの。しかし「キャンプ練習場 campass」なら、気軽に来れてレクチャーも受けられる。「この週末は秋葉原でキャンプ!」なんていかがだろうか。