ベンチャーサポート不動産は7月11日、「実家の相続」に関する実態調査の結果を発表した。調査は4月10日、南関東に持ち家(戸建て・マンション)を所有し、かつ両親も持ち家」(戸建て)を所有している40~50代の男女1,034名を対象にWEBで行われた。

  • マイホームを購入する際、将来的に実家をどうする予定だった?

    マイホームを購入する際、将来的に実家をどうする予定だった?

まず、マイホームを購入する際、将来的に実家をどのようにする予定だったのかを尋ねたところ、実家が南関東(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)にある人(521名)は、「どうするか全く考えていなかった」が最多の44.5%。次いで「実家は売却する予定」(23.0%)、「そのままにする予定」(12.7%)が上位に。

一方、実家が南関東以外にある人(513名)も、やはり「どうするか全く考えていなかった」が最も多く47.0%。次点は「自分以外の家族が住む予定」(19.9%)で、次いで「実家は売却する予定」(17.7%)が続いた。

  • 両親が亡くなった後の実家について

    両親が亡くなった後の実家について

次に、両親が亡くなった後についても同様の質問をしたところ、実家が南関東/南関東以外にある人ともに、「どうするか全く考えていない」が4割を強と、マイホーム購入時と同様の結果に。また、実家が南関東にある人は「自分たちが住む」(12.1%)が、南関東以外の人は「自分以外の家族が住む」(21.6%)と回答した人の割合が高かった。

他方、誰かが住んだり売却したりもせず「そのままにする」と回答した人は、実家が南関東にある人は8.5%、南関東以外の人は3.9%。理由を聞くと、実家が南関東にある人は「実家に思い入れがあり、売却や賃貸に出したくない」と考えている人が45.5%に上ったのに対し、実家が南関東以外にある人は20.0%にとどまり、地域差が顕著となった。

  • 実家を「売却する」「賃貸に出す」理由

    実家を「売却する」「賃貸に出す」理由

一方、実家を「売却する」「賃貸に出す」と回答した人の理由としては、実家の地域に関わらず「住む予定の家族がいない」が最も多く、特に実家が南関東以外にある人は64.2%と高い割合に。

また、「現時点で実家がいくらで売れるか、または賃貸できるか把握していますか?」と質問したところ、南関東に実家がある人の方が「把握している」(実家が南関東28.5%、南関東以外15.0%)割合が高く、さらに「想定よりも大幅に売却価格または賃料が低い場合、売却または賃貸を検討し直す可能性はありますか?」という質問に対し、南関東に実家がある人は50.0%が、南関東以外に実家がある人は38.3%が「はい」と回答した。

最後に、「京都市では、全国の自治体で初めて『空き家税』が導入されることが決まりました。今後、全国的に『空き家税』が導入された場合、実家を売却しますか?」と質問したところ、南関東に実家がある人は43.0%が、南関東以外に実家がある人は47.8%が「売却する」と回答。「両親が亡くなった後、売却する」という人は2割であったことから、『空き家税』が導入されると、およそ2倍の半数近くが「売却する」意向であることがわかった。