住宅ローン比較サイト『モゲチェック』を運営する株式会社MFSが、5月の金利情報についてお伝えします。解説は、堀江勇介チーフアナリストです。

■5月の住宅ローン金利の動き

2023年5月の住宅ローン金利の情報をお知らせします。

変動金利は安定した低金利が継続中です。先月に複数の銀行が金利を引き下げており、変動金利の低さを訴求した顧客獲得の動きが活発です。

固定金利は上昇・低下が混在する結果となりました。なお、モゲチェックでは今後、固定金利は低下トレンドになる可能性が高いと予想しています。

変動金利と固定金利の金利差は引き続き大きな状況が続いており、変動金利の優位性は揺るがないと考えています。現状では固定金利の利用によって1,000万円以上も多額の返済となる可能性があり、モゲチェックとしては引き続き変動金利の利用をオススメします。

■日銀金融政策の影響は?

日銀に植田新総裁が就任し、4月末には新体制発足後初となる「金融政策決定会合」が開かれました。会合では現行の金融緩和政策が据え置かれるとともに、植田総裁からは「今後も金融緩和を継続することが妥当」との考えが示されました。

植田総裁の発言は、3月に欧米の中小銀行が相次いで破綻したことを踏まえ、今後欧米の景気が悪化するリスクを念頭に置いたものと考えられます。日本の景気と欧米の景気は密接に関連しているため、もしも景気悪化が鮮明となれば日銀は金融緩和をやめて引き締めを行う場合ではなくなってしまうためです。

こうした考えはモゲチェックも同様であり、欧米の景気悪化懸念から日本の長期金利(10年国債利回り)が今後低下し、固定金利が緩やかな低下傾向に転じると予想しています。

■住宅ローンインデックスの動き

主要なネット銀行、メガバンク、地方銀行の変動金利、メガバンクの10年固定金利、フラット35の金利をそれぞれ平均したモゲチェックの独自指標、「住宅ローン金利インデックス」の動きは下図の通りです。

変動金利を中心とした顧客獲得競争は激化しており、緩やかな低金利傾向は今後も継続すると予想されます。固定金利は2022年から続いた上昇基調が一服しつつあります。

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