JR東海は19日、東海道新幹線の車内におけるビジネス環境をさらに充実させるべく、10月以降に「S Work車両」をリニューアルし、「S WorkPシート」を導入するほか、N700S全編成に「ビジネスブース」を整備すると発表した。

  • 「S WorkPシート」のイメージ

「S Work車両」は、モバイル端末等を気兼ねなく使用してもらうため、現在、「のぞみ」の7号車に設定しているサービス。リニューアル後は7号車の3人掛け席(一部)のB席にパーティションを設置し、左右のA・C席を「S WorkPシート」として設定する。これにより、A・C席ともにパーティションを設置したB席の半分の空間を使うことができ、利用者のパーソナルスペースが広くなる。あわせてノートパソコン等の入力がしやすくなるように、手もとにスライドさせると傾斜するテーブルに改良する。

10月20日から、東海道・山陽新幹線「ひかり」「こだま」(16両編成)の7号車にも「S Work車両」や「S WorkPシート」を設定。東海道新幹線の全駅から「S Work車両」を利用できるようにする。

「S WorkPシート」は、従来の「S Work車両」と同様、EXサービスで利用できる普通車指定席として発売。通常の普通車指定席(EXサービス利用)の料金に追加額を支払うことで利用可能となる。サービスの開始時期は10月20日。予約開始は10月18日から。エクスプレス予約・スマートEXで発売され、2024年春頃から駅窓口等でも発売を予定している。

その他の取組みとして、「S Work車両」は全座席のリクライニング角度を従来よりも小さくしてモバイル端末等が利用しやすい環境とし、7月以降、整備完了したものから順次使用開始する。「S Work車両」のリニューアルに合わせ、10月20日から「S Work車両」のロゴマークを7号車の車両側面と客室・デッキ間の扉に掲出し、「S Work車両」であることをわかりやすくする。

  • 「S Work車両」のロゴマーク

  • 「ビジネスブース」のイメージ

現在、N700Sの一部編成で試験導入している「ビジネスブース」については、利便性向上のための改良を加え、N700S全編成に導入する。試験導入中は利用状況や改善点を調査するため無料で提供していたが、本格導入後は有料となる。サービス開始は10月1日以降、整備完了した編成から順次提供を開始し、2024年度中の整備完了を予定している。

「ビジネスブース」の利用は予約が必要で、乗車後に「S Work車両」の座席に備え付けられたQRコードや、ブース内のタブレットに表示されているQRコードから予約できる。利用料金は30分まで200円/10分、30分超60分まで300円/10分。なお、予約は10分単位で、1回あたりの予約上限は60分となっている。