エクスペディアは、エクスペディア・グループ内でのアカウント情報の統合や「ChatGPT」の連携によって、より便利にお得に旅行を予約できるようになるようだ。

同グループのブランド統括責任者、テクノロジー責任者が来日したので詳細を聞いてきた。

  • 左からエクスペディア・グループ ブランド部門統括 ジョン・ギーゼルマン氏、エクスペディア・グループ プロダクト&テクノロジー最高技術責任者 ラティ・マーシー氏

ChatGPTと連携で旅行予約の利便性が高まる

エクスペディアでは、ChatGPTとの連携を開始し、旅行予約の利便性を高める。まずはアメリカ、カナダでの運用を開始し、近いうちに日本でも提供できるようになると言う。

ChatGPTとの連携によって、以下のような使い方ができる。

「ハワイ旅行の計画を手伝ってほしい」と、アプリ内で質問すると、飛行機、ホテル、車、アクティビティなどが提案され、旅行計画をスムーズに進められるようになると言う。今まで、旅行代理店で対面相談していた内容が、アプリ内で完結するようなイメージだ。

「現時点では、ChatGPT内でリアルタイムの予約情報を扱えません。その代わり、サポートを受けながら旅程を作成し、エクスペディアにその予約情報が送信されると会員特典を利用できます。今後はユーザーのインプットを進めていき、よりパーソナライズした情報を届けられるようになるでしょう」と、エクスペディア・グループ プロダクト&テクノロジー最高技術責任者 ラティ・マーシー氏は展望を語った。

アプリからChatGPTを試してみた。ホテルやアクティビティを教えてくれ、チャット終了後には該当のホテルページにも推移できた。

  • 日本語と英語どちらでも検索できたが、日本語版のサービスはまだ正式に開始されておらず、英語版もベータ版のため期待通りの返答ができない可能性もあるとのこと

航空券はラティ氏が言っていたとおり、予約情報の提供はできないようだ。相談後にすぐ予約に移れるほか、旅行先の事前情報がない場合は、おおよその情報を知るのにも役立ちそうだ。

「ロイヤリティ・プログラム(One Key)」がエクスペディアグループ全体で、貯まる/使える

エクスペディア・グループには、エクスペディアやHotels.comなど、さまざまなサービスがあるが、今後は各サービスのアカウントが共通になり、エクスペディア・グループのポイントプログラム「One Key」が、サービスの垣根なく利用できるようになる。

「One Keyは、頻繁に旅行するスーパートラベラー向けではなく、年に数回旅行する人にもメリットを感じてもらえるプログラムです。エクスペディアには、ブルー、シルバー、ゴールドの3つの会員ステータスがあります。無料の会員登録をするだけで、まずはブルーの会員ステータスになり10%以上お得になる会員価格でホテルを予約できます。

そして例えば、2人分の航空券と3泊のホテルの予約でステータスアップに必要な『旅行アイテム』が10個貯まるので、すぐに会員ランクがブルーからシルバーにアップし、予約の際のポイント付与数が増えたり、VIP Access提携の施設で宿泊時の朝食が無料になったりなど、さまざまな特典が受けられます」と、エクスペディア・グループ ブランド部門統括 ジョン・ギーゼルマン氏は話す。

貯まったポイントは各サービスで相互利用できるので、Hotels.comで国内ホテルを予約して貯めたポイントを、エクスペディアでの海外旅行の予約に使えるようになる。

  • 日本は「世界で2番目にエクスペディアのアプリユーザー数が多い国」だそう

Web版よりもアプリの方が割引率の高いことが多く、ホテルと航空券をセットにしたパッケージツアーにすることで最大30%割引が適用されることもある。

さらに、新しく追加されたアプリの「料金追跡(Flight Price Tracking)機能」を使えば、検索した航空券の値段が変動した際にプッシュ通知を受け取れる。

これにより、適切なタイミングでの航空券予約ができるようになったので、賢く利用して旅行の計画を立ててみてはいかがだろうか。