ミュージカル『Endless SHOCK』『Endless SHOCK-Eternal-』の開幕記念会見が10日に東京・帝国劇場で行われ、堂本光一、北山宏光、佐藤勝利、越岡裕貴、松崎祐介、中村麗乃、島田歌穂、前田美波里が出席した。

  • 左から松崎祐介、越岡裕貴、島田歌穂、北山宏光、堂本光一、佐藤勝利、中村麗乃、前田美波里

    左から松崎祐介、越岡裕貴、島田歌穂、北山宏光、堂本光一、佐藤勝利、中村麗乃、前田美波里

2000年よりミュージカル『MILLENNIUM SHOCK』として開幕したシリーズで、2005年より堂本自身が脚本や演出にも参加した『Endless SHOCK』シリーズとして、内容を刷新しながら上演している。ニューヨーク・ブロードウェイを舞台に、ショーへの信念を持ち続けるコウイチ(堂本光一)とカンパニーの姿を描く。今回はこれまでに上演し続けてきた『Endless SHOCK』本編と、新型コロナウイルスの感染拡大によって、2021年よりニューノーマルな状況下で上演されたスピンオフ作品『Endless SHOCK -Eternal-』を同時に上演するという新たな試みに挑戦している。

昨年は配信用の本編映像収録と、帝国劇場での『-Eternal-』出演という形で参加した佐藤。「去年も大変な舞台で、その経験がすごく僕を強くしてくれたなと今年すごく感じていて。2作品同時上演の大変な舞台ですけれども、光一くんから去年も今年もいろんなたくさんの言葉をいただいて、ジャニーズの幹みたいな部分も強くなっていると思う」とこれまでを振り返る。

また「『SHOCK』という作品には10年以上携わらせてもらって、2作品同時上演というのは初めてだったんで、『光一くんは何を言い出すのか』という気持ちでいっぱいだった」という越岡は、「今日も光一くん、着替えなくていいところで着替えてましたから。そういうことが起きるんですから」と暴露する。「でもまた新しいチャレンジをしてるんだなという先輩の背中を見て、気を引き締めて改めて毎回新鮮な気持ちでできると思うので、光一くんの命を預かってる身としては、2カ月間精一杯頑張っていきたい」と意気込んだ。

松崎は「ついにこの『SHOCK』の季節がやってきたという感じでございます。帝国劇場前に当たり前に立ってますけど、当たり前じゃありませんからね。そして、この『SHOCK』という作品に出会った当時は20歳になってなくて、乾杯のシーンで紙コップ。それから気づいたら、今年36です。まだまだ光一さんの背中を追ってるつもりで2カ月、本編と『-Eternal-』……」と滔々と話すが、越岡が「声のトーンは合ってるんだけど、何言ってるんだか全然わかんない!」とツッコミ。堂本は「松は、僕以外で1番出演回数が多いんですが、初日のカーテンコールでずっと『再生回数が……』と言ってて」と明かし、松崎は自ら「何を言ってるんでしょうね? すみません、この通りです」と頭を下げていた。

オーナー役の前田は「3年間、コロナ禍の時代に留めることなく『-Eternal-』を演じてまいりましたけれども、やっと待ちに待った、2020年2月26日に止まってしまった本編が上演できるこの幸せを、本当に今噛みしめて思います。いろんなことがあったな、いろんな思い出があったな。でも、こうしてこの帝劇で皆さんに見ていただける時代が来たんだなと思うこと自体が、本当に幸せです」としみじみ。Wキャストとしてオーナー役を昨年の博多座公演から演じている島田は「今回は稽古で美波里さんとご一緒させていただけたことがとても嬉しくて、もう『SHOCK』のいろんなお話歴史も聞かせていただいて力をいただきました」と感謝する。北山と島田は5月からの出演となるため「大変不安ではあるんですが、宏光くんと一生懸命自主トレしながら頑張って、5月の初日を迎えたいと思います」と語った。

昨年は博多座公演に出演した北山は「最初に出させていただいたのが去年の博多なんですけれども、まず帝劇でやらせていただくという本当に感謝していまして。博多が終わった夜ですかね。(堂本が)『あ、宏光の-Eternal-見たいな』って。なのでものすごくハードルが上がっております」と思い出話も。「1カ月間“待て”の状態なので、モチベーションを保ちながら、帝劇で本番をやられている間に地下(の稽古場)で稽古していると思うので……」という北山に、堂本は「稽古場のスピーカーの音量上げて、我々がやってる音を聞きながら。地味にね」と笑顔を見せ、北山も「ジャージで踊ってます」と応えた。

今回の2作品同時上演という形態について、堂本は「良かった点なんて何一つないんじゃないですか?」と自ら斬り捨て、周囲は爆笑。「皆さん本当に大変だったと思います。申し訳ない気持ちでいっぱいで。『-Eternal-』は役を深掘りできていく部分では良かったと思うんですけど、まあなんにせよややこしい。ややこしいですね~。ごめんなさい!」と謝罪する。

9日に行われた本編の初日では「セリフをぶっ飛ばした」という堂本だが、「勝利が何食わぬ顔をして続けてくれたので、お客様にはバレなかったと思います。バレなきゃいいんです!」と苦笑する。佐藤について「すごく堂々としてくれてるし、稽古の時から常に100%全力でやってくれて、常に話していた『自分の引き出しをたくさん増やしていく』ということを、自らやってくれていたんです。その中で後は少しずつ落ち着くとこは落ち着かせていいよという話ができるようになったので、それってすごいことなんですよ。演出する方からしても『出せ、出せ』というのは大変なことなので、すごい成長したなあと感じています」と表した。

佐藤は「去年はすごく自信がなくて、1カ月で本編と『-Eternal-』を同時に稽古をしてと聞いた時は不安だったので、光一くんと電話させてもらったんですけど、『絶対大丈夫だよ、勝利だったらできるよ』と言われたことがすごく嬉しかったんです。そこでバンとスイッチが変わったので、あの言葉をいただいて、今年も自分の中では光一くんが信じてくれてるからやらなきゃな、やれてる姿を見せなきゃな、と」と先輩からの信頼が力になっている様子。堂本が「『やれるよ』と言ってる自分が、昨日今日できてない」と自虐すると、佐藤は「そんなことない、Show must go onですから!」と励ましていた。

佐藤と同役を務める北山は「稽古場で順番にやったりすることがあったりして、俯瞰で見続けるのが初めてだったので、毎回『勝利はこういう台本の読み方するんだ』とか、成長を間近で感じて、僕も負けてられないなというか、もっと自分の引き出しとしていろんなものを出せたらいいなとポジティブな気持ちで入れた」といい作用があったという。「また1カ月後ステージに立てる時は、(昨年の)博多の時よりももっといろんなことができるんじゃないかなと思っています」と自信を見せた。

今回は開始前アナウンスも英語になっており、堂本は「舞台がニューヨークの設定なので、そういった雰囲気も感じてもらって、劇中劇やショーを見いるお客様も出演者の一部という感覚になってほしい」と意図を明かしつつ、「皆さん一人ひとりが出演者ですのでね、チケットの転売はやめていただきたいなと思いますね」とチクリ。グッズのアクリルスタンドについても聞かれると、「宏光と勝利は(花束を)差し出している、俺は抱えてる、もらってるというストーリーがある」と細部へのこだわりも語った。

公演は東京・帝国劇場にて2023年4月9日〜5月31日、