こうした労力を象徴するのが、1時間のバラエティ番組では異例の50ページにおよぶ分厚い台本。本番のプレッシャーは他のバラエティとは段違いで、「普通の現場って、結構瞬発力で“やってしまえ!”みたいなところもあるんですけど、この番組は、自分が進行をミスってしまうと終わりなんで、ちゃんと準備していかないと。何より、スタッフさんが膨大な時間をかけて調べてくれているので、僕らが失敗したらとんでもない労力が無駄になるっていうことが緊張感になってるんです」(せいや)という。
研究発表中には、脇に大量のスタッフが「子犬のような顔で」(せいや)見つめているそうで、それも大きなプレッシャーに。「ロケットの打ち上げを『そのまま上がれ!』って見てるみたいな感じ」(せいや)、「“俺はこの人たちを背負ってるんだ”っていう気持ちになって、しびれる現場ですね」(森田)と打ち明ける。初回収録は1本撮りだったが、「2本撮りで2本ともプレゼンしてくれって言われたら、さすがにキレるかも(笑)」(森田)と、ギリギリの精神状態で臨んでいるそうだ。
それだけに、本番を終えると「普通の番組とは全く消費カロリーが違うので、結構疲れたは疲れたんですけど、わりと心地の良い疲れだと思います」というバカリズム。せいやは「バカリズムさんが本番でも『この番組でみんなのことが好きになるんだよ』って言ってたんですけど、分かりますよね。競うというより、みんなで“いいぞ、いいぞ”って応援してるみたいな感じで、絆が芽生えますよね」と語り、森田も「オリンピックのスケボーみたいに、みんなで称え合うんです」と、不思議と“戦友感”が生まれている。
■永島優美アナは心配「体を壊さないように…」
研究発表を見守る永島アナは「研究発表後の皆さんの晴れやかな表情が印象的で、バカリズムさんもそうですけど、せいやさんに廊下で会ったら『おつかれっ!』ってテンションが高くて(笑)。相当大変だと思うんですけど、皆さんの熱量を感じました。すごいです」と絶賛。
また、「研究長が皆さんの発表を優しい眼差しで見ているので、皆さんがすごくのびのびやってらっしゃる空気感をすごく感じます。それは回を追うごとに大きくなっています」といいながら、「毎回の発表の熱量がすごすぎて、研究発表者のみなさんとスタッフの体力が心配です。睡眠時間だけは作って、体を壊さないように…というのが心配事です」と案じた。
レギュラー化に伴い、観覧ゲストが新設されたが、これが負担軽減につながっている。初回は、伊集院光、渡辺満里奈、ジェシー(SixTONES)が参加しており、森田は「例えば、満里奈さんに『こういうこと、ありました?』とか聞いている間、ちょっと次のことを考えたりできるんですよ。その猶予が与えられてよかったなと思います」と、その効果を実感。
また、せいやが「ゲストの方のコメントが聴けると、それに対してまた1つ言えたりするんで、視野が広がりますよね」と発見を語ると、森田も「伊集院さんは“枝”を作ってくれるんです。“その考え方があるなら、これもあるよな”っていう話の転がりをうまいことやってくれるから、面白かったですね」と同調。そんな伊集院に、バカリズムは“研究員”で登板してもらいたいようで、「今後も上手くお付き合いしていきたい」と期待を示した。