『映画ネメシス 黄金螺旋の謎』(3月31日公開)の舞台挨拶in大阪&福岡が29日に大阪、30日に福岡で行われ、櫻井翔が登場した。

  • 櫻井翔

    櫻井翔

同作は2021年4月期に放送された日本テレビ系連続ドラマの映画化作。天才的なひらめきで事件の真相を見破っていく探偵助手のアンナ(広瀬すず)と、ポンコツだが人望に厚い自称天才探偵の風真(櫻井翔)が、探偵事務所「ネメシス」に集まる様々な依頼に挑んでいく。

そしてこの度、本作の公開を前に自称天才・人望溢れるポンコツ探偵の風真尚希を演じた櫻井翔が公開間近の29日に大阪ステーションシティシネマ、30日にT・ジョイ博多を訪れ、会場に集まった満員の観客を前に、撮影時のエピソードを交えながら作品への想いと魅力を語り尽くした。今回はオフィシャルレポートを紹介する。

オフィシャルレポート

・3月29日:舞台挨拶in大阪

櫻井演じる風真が描かれたWELCOMEボードによる熱烈な歓迎を受けた櫻井が、29日(水)に訪れたのは大阪の映画館。映画の舞台挨拶では久しぶりの来阪となった櫻井。「声出し」が解禁されたこともあり、櫻井が登場すると満員の会場からは盛大な拍手と黄色い声援が沸き起こった。櫻井は「平日の夕方に足を運んでいただきありがとうございます。お会いできて嬉しいです!」と笑顔を見せ、「たくさんのスタッフと作り上げてきたものが、自分の手から離れてみなさんのところに届く。みなさんのものになる。いよいよ出航だなという気持ちです」と公開を直前に控えた想いをコメント。
そして、上映後の舞台挨拶ということもあり「楽しかった?怖かった?」と櫻井も映画の感想が気になるようで、先日最終回を迎えたドラマを例に出しつつ「子どもたちには怖いと思われると思っていた『大病院占拠』が、多くの子どもたちに楽しんでもらえたので、この作品はどうなのかな? と気になりました」と反応を伺うと、「怖いけど楽しめる!」といったリアクションがありホッとした様子の櫻井。

ドラマから映画化という時間を空けて同じ役を演じる点について櫻井は「これまでにも『謎解きはディナーのあとで』や『神様のカルテ』など、同じ役を時間を空けて演じたことはありました。『ネメシス』も役を思い出せるか?などの心配をしていましたが、その間ほかに演技の仕事をしていなかったので、スッと入れました(笑)」と話すと会場は笑いに包まれ、さらに「共演者のみなさんとスタッフ、その環境に身を投じると、あの頃に戻ることができました」と“ネメシスチーム”の力も大きかったと振り返る。映画版とドラマ版の違いについては「映画の場合は、大きなスクリーンで見てもらう前提なので、映らないような細かいところまで作り込まれているなと感じました。ドラマの時に使っていた美術が置いてあるシーンもあります」とより一層、映画を楽しむことができるプチ情報を明かした。

【伏線だらけの99分】とあるように本作は全編に渡って伏線が張り巡らされており、脚本を読んだ時点では櫻井も「もちろん脚本として面白いんですけど、映像でどう表現されるのか想像できないところがありました」と語り、一方で「映像じゃないと体感できない作品になりましたね」とアピール。ここでMCから撮影現場の話を振られた櫻井は、事務所の後輩でチームネメシスの超職人気質な道具屋・星憲章を演じた上田竜也と「(上田から)『アニキ、インテリアってどうですか?』と聞かれて、2人でインテリアの話をしましたね(笑)」というやり取りをしたと明かし、さらに「上田くんは見かけによらず、いろんな人とコミュニケーションを取るんですよ。その姿を僕は遠巻きに微笑ましい気持ちで見てました」と、2人ならではのエピソードを披露し会場を驚かせた。また、大阪での舞台挨拶ということで、大阪で必ず食べるものを聞かれた櫻井は「着いて早々にたこ焼きを食べました!たこ焼きってよくできてますよね(笑) パッと食べられるし、美味しかったです!」とこの日一番の“風真スマイル”を見せた。最後に大阪のファンに向けて「今日はありがとうございます。お目にかかれてよかったです! 今は応援してくれるみなさんにお会いできる機会がほぼないので、本日は私たっての希望で、こういう場を設けていただきました。みなさんの前に立てて、実際に見ていただいて、とてもうれしく思っています。お花見や春休みのシーズンで、これから外出することも増えるかと思います。お出かけになった際に、『ネメシス』をご覧いただければと思います!」と、メッセージを送り大阪での舞台挨拶は終了した。

・3月30日:舞台挨拶in福岡

久々の福岡での舞台挨拶ということで、満員のお客様からの盛大な拍手に迎えられながら櫻井が登場。登場するや否や、櫻井の姿を久々に見ることが出来た会場のファンがすすり泣く様子がみえ、「光栄です。ありがとうございます」と恥ずかし気にはにかみ、「(福岡は)少しご無沙汰してしまっていると言いますか、コンサート以来で。実際にお目にかかれるのは何年か空いてしまった形なので、こちらも緊張しています」と櫻井が続けると、櫻井を待ちに待っていた福岡のシアターが大きく沸きあがった。

そんな熱気あふれる福岡の印象を聞かれた櫻井は「僕がお伺いしたかったんですけど…」と切り出した。これまでのコンサートでは奇しくも誕生日の日程が福岡で実施されることが数度あったそうで、その際に来場したことがある人はいないかと問いかけた。会場からは観客の手が次々と上がり、驚いた様子の櫻井は「そんなにいるの!? 本当ですか? 長いことお世話になっています」と感慨深げに頭を下げた。「僕の福岡×コンサートの思い出は誕生日をお祝いしていただいたという思い出ですね。ツアーでは福岡が最後のことも多かったので打ち上げをしたりとか、本当に思い出は山ほどあります」と福岡の思い出を振り返った。
いよいよ映画の公開を明日に迎えた今の気持ちを問われると「公開の日を迎えるまでいろんなことをやってきているので、いよいよ始まるな、という気持ちです。あとは出航じゃないですけど、始まると自分たちの手から離れていってしまう感覚があるので少し寂しい気持ちもあります」と答えた櫻井。
超難解な映像トリックが仕掛けられた本作について「台本で読んだ限り難解で、映像になったらどうなるかなと楽しみにしていた作品なので、実際公開になってたくさんの人の感想がすごく今から楽しみです」と付け加えた。既に予告編などで垣間見られSNS上でも話題となっている風真の“闇落ち”疑惑について話題が及ぶと「ハサミも持ってますしね、やるときはやります(笑)。何がどうなるかわからないですよね」と、これから作品を観るファンを前に怪しげな含みを持たせるコメント。この点について映画の設定はドラマから2年後ということで、その間に風真に何かしらの変化があったのかと聞くと「(風真は)正直変化はないんですけど、すずちゃん演じるアンナが変化しているんですよね。大人になって、自立したりしている。風真はそんなアンナと合わせ鏡というか、アンナとの向き合いのなかでは少し見え方は変わるかもしれないですね」と回答。直後、櫻井の回答に聞き入っている会場に向け「あとは…、夏服になっています。そこが大きな変化ですかね」と付け加えると、会場は笑いの渦に包まれた。
そして、風真と、自分自身似ている部分を問われると「どうなんですかね、どの作品でもあんまり考えたことはないですね。でも最近すずちゃんに、“翔さんもたまに風真さんみたいなところありますよね”と言われたんです。ちょっと抜けている、みたいな…。だから、あるのかなあと思いつつあまり自覚はないですね」と語った。この返答を受け客席に、「ちょっと抜けているところがあると思う人?」と問いかけると今回もかなりの数の手が上がる結果に。「ほぼほぼじゃないですか!」と笑いがこらえきれない櫻井に観客もつられて笑い声が上がるなど、終始和やかな雰囲気が続いた。

広瀬、江口ら探偵事務所ネメシスの2人をはじめ、ムードメーカーの勝地や、事務所の後輩の上田といったチームネメシスの面々との再共演や現場の雰囲気については「撮影という意味では1年空いているんですが、作品の力もあってすっと入れました。違和感なく出来たのはドラマでの距離感のおかげかと思います」と振り返った櫻井。これから本作を見る観客に「風真、世界を股に掛けます」と注目してほしいシーンを一言で表現。これまでのプロモーションでも、まだどこでも話していないここだけの特別な注目ポイントとして、「こんなところの、こんな国の人も風真を見てたんですか? という。こんなこともあるんだ!というシーンが最後の方にあります」と告白した。最後に、会場に足を運んだ福岡の観客に向け「中々お目にかかる機会が無いということで、強い希望でこの場を作ってもらいました。東京で仕事をしていてもたくさんサポートして頂いていることは常々強く感じています。今日は僕にとっても貴重な時間を貰えて励みになりました。ありがとうございました」と挨拶し、大盛況のなか福岡での舞台挨拶は幕を閉じた。