JR北海道は3月18日から、特急「オホーツク」「大雪」にキハ283系を導入した。老朽化が進んだキハ183系の後継として、特急「おおぞら」で活躍した車両を短編成化して導入。特急「オホーツク」は走行距離の長い札幌~網走間を最速5時間19分で結ぶ。
キハ283系は1995(平成7)年に登場し、2年後の1997(平成9)年から特急「スーパーおおぞら」として運転開始した車両である。長らく札幌~釧路間で活躍を続け、昨年3月のダイヤ改正で定期運用から一旦離脱。処遇が注目されたが、今年3月のダイヤ改正で石北本線経由の特急「オホーツク」「大雪」に活躍の場を移し、札幌・旭川~網走間で復活を遂げることとなった。
特急「おおぞら」時代のキハ283系は、車両の先頭部側面に振り子式車両であることを示すロゴを貼付していた。特急「オホーツク」「大雪」では、両列車が停車する石北本線沿線の7自治体(旭川市、上川町、遠軽町、北見市、美幌町、大空町、網走市)の名所を描いたイラストを貼付したほか、これらを合わせた石北本線特別デザインの車両も存在する。編成ごとに異なるデザインをあしらっており、さまざまなパターンのイラストを楽しめる。
特急「オホーツク」「大雪」のキハ283系は3両編成。1・2号車が指定席、3号車が自由席となる。これまでのキハ183系はグリーン車を連結していたが、キハ283系ではグリーン車の設定はなく、構造の問題で「かぶりつきシート」も設置されていない。
釧路方面へ向かっていた頃の長編成はなかなか見られなくなるが、新たな活躍の場を得たキハ283系の奮闘はしばらく続くだろう。