ネスレ ヘルスサイエンスは2月27日、「在宅介護に関する調査」の結果を発表した。調査は2月、要介護度3~5を持つ家族と同居し、在宅介護を行う40~79歳の男女500名(うち有職者64%)を対象にインターネットで行われた。

  • 在宅介護で不安に思うこと

    在宅介護で不安に思うこと

調査によると、「在宅介護に不安がある」介護者は85%。特に「食事介助」(47%)、「トイレ介助」(35%)、「睡眠時の安静状態/見守り」「移動・歩行介助」(33%)に不安を抱えている人が多いよう。そのほか、「誤嚥」「誤嚥性肺炎」「喉のつまり」など、主に飲み込みについての不安もが目立った。

また、要介護者の食事に関して、「事故なく、安全に食べてほしい」(66%)と思っている人が7割近くにのぼり、「おいしく食べてほしい」(57%)や「食事を楽しんでほしい」(46%)といった“食の楽しみ”よりも“安全”を重視する傾向に。

  • 在宅介護の1回当たりにかけている平均的な時間

    在宅介護の1回当たりにかけている平均的な時間

次に、在宅介護の“1回当たりにかけている平均的な時間”を調べたところ、全体で24.5分という結果に。特に、「歩行介助・外出介助」(55.9分)、「食事介助」(36.9分)、「(要介護者の衣類の)洗濯」(35.2分)に時間を要しており、また、「1週間に8回以上」と頻度が多いのは、「食事介助」(43%)、「排泄介助」(43%)が上位に。「食事介助」は、1回にかかる時間も頻度も多いことがわかった。

  • 要介護者の食事の栄養計算

    要介護者の食事の栄養計算

次に、“要介護者の食事の栄養計算”について聞いたところ、30%が「自分でしている」と回答。「していない」人は47%と半数近くとなり、在宅介護者自身では栄養計算までは踏み込めていないよう。

また、“現在利用しているサービスや製品”について教えてもらったところ、「入浴介助(デイサービス、在宅介護サービス)」(62%)や「食事に関するなんらかのサービスを頼んでいる」(57%)が上位に。食事関連では、「デイサービスの昼食を利用」(50%)が多く、次いで、「介護サービスに食事の用意を頼んでいる」(17%)、「介護サービスに食事の介助を頼んでいる」(16%)など、必要に応じ外部サービスを依頼し、負担を軽減する工夫をしている様子がうかがえた。