学情はこのほど、「2024年卒対象 就職人気企業ランキング」を実施。併せて「就職人気企業ランキング10年比較」を公表した。

「2024年卒対象 就職人気企業ランキング」は2022年4月1日~10月31日、2024年3月卒業予定の全国大学3年生、大学院1年生8,345名を対象にWeb上の入力フォームによる調査にて実施。「就職人気企業ランキング10年比較」は、2015年卒〜2024年卒の10年分を比較したものとなる。

  • 10年前は「旅行」「航空」が半数以上を占める。「金融」も2社ランクイン

10年前にあたる、2015年卒の「就職人気企業ランキング」では、1位のJTBグループを筆頭に、2位にオリエンタルランド、3位にANA(全日本空輸)、7位にJAL(日本航空)、8位にJR東日本(東日本旅客鉄道)、9位にH.I.S.(エイチ・アイ・エス)が続いた。

トップ10に「旅行」「航空」関連の企業が6社入っている。また、6位に三菱東京UFJ銀行(現:三菱UFJ銀行)、10位に三井住友銀行と、金融も複数社がランクイン。三菱東京UFJ銀行(現:三菱UFJ銀行)は、2017年卒のランキングまで上位10位に入っており、現在の社会人6年目にあたる世代が就職活動をしていた時期まで、「金融」が高い人気を誇っていたことがわかる。

  • 2016年卒〜2019年卒は、ANA(全日本空輸)が4年連続で首位を獲得

2016年卒〜2019年卒は、ANA(全日本空輸)が4年連続で首位を獲得。JAL(日本航空)もトップ10に入っており、現在の社会人4年目から7年目にあたる世代が就職活動をしていた時期は、「航空」が高い人気を誇っていたことがうかがえる。

JTBグループや、オリエンタルランドなど、旅行関連も人気を集めていた。

  • 2020年卒〜2024年卒は、伊藤忠商事が5年連続で首位を独占

2020年卒〜2024年卒は、5年連続で伊藤忠商事が首位を独占。味の素やアサヒ飲料など、「食品」も高い人気を誇っている。

任天堂は、2021年卒で9位に入って以降、2022年卒6位、2023年卒5位、2024年卒2位と年々順位を上げている。2022年卒のランキング(2020年調査)以降、講談社や集英社もトップ10の常連となった。

ゲームや電子コミック、動画など、デジタルコンテンツを提供する企業が、デジタルネイティブである学生から支持を集めていることがわかる。

10年間トップ10に入り続けた企業は、伊藤忠商事のみ。伊藤忠商事は2020年卒〜2024年卒の調査で5年連続首位を誇っており、人気の高さがうかがえる。トップ10に入る企業は毎年入れ替わるなか、伊藤忠商事は、継続して学生からの人気を集めていることがわかる。