エデンレッドジャパンは1月27日、「インフレ手当の実態」に関する調査結果を発表した。同調査は 2022年12月22日~23日、全国の20~50代の一般社員300名と、役員含む経営者および人事・総務担当者300名を対象に、インターネットで実施した。

  • インフレ手当の認知率と支給率

「インフレ手当」を支給されたと回答した人は、10.2%に留まった。また「インフレ手当」を聞いたことがあると回答した人は62.8%と、認知率は6割以上であることがわかった。

一般社員に「インフレ手当」の必要性について聞くと、89.3%が「必要」と回答した。その理由は、「現在の給与だけでは家計が厳しいから」(52.2%)が最も多く、「物価高で生活が厳しいから」(51.1%)、「生活に不安を感じているから」(47.4%)と続いた。

  • インフレ手当の必要性

「インフレ手当」を、どのような用途で使用したいか、または使用したかを聞くと、最も多い回答が「食費」(70.3%)だった。2位は「光熱費」(50%)、3位は「燃料費」(24.7%)で、値上げの影響が大きい生活関連費が上位を占める結果となった。

  • 支給されたインフレ手当は、どのような用途で使用したいですか?

「インフレ手当」が支給された場合、どのように感じるか聞くと、約7割が「社員のことを大切にしている会社だと思う」と回答した。また6割以上が「生活の不安が解消され、業務に集中できる」と回答している。

「インフレ手当」の支給形式について、月額手当か一時金のどちらが望ましいか尋ねると、76.0%が「月額手当」と答えた。理想的な支給金額の平均としては、月額手当は6,715円、 一時金は6万8,812円だった。

  • インフレ手当はどのような支給方法が望ましいと考えますか

役員含む経営者および人事・総務担当者のうち、「インフレ手当」を支給した、または支給予定、支給検討中と回答した人に、支給の目的を尋ねた。その結果、最も多い回答は「従業員の生活補助」(75.4%)で、「従業員のモチベーションアップ」(53.7%)、「会社への帰属意識の向上」(26.9%)と続いた。

「インフレ手当」を支給していないと回答した人に、支給しない理由を聞くと、「特に必要ない」(39.2%)という回答が最も多く、続いて「企業体力がないため」(33.1%)、「業績悪化のため」(24.7%)となった。

  • インフレ手当を導入・支給しない理由

特に、50名未満規模の企業ではその傾向が強く、企業規模によって「支給したくてもできない」企業が一定数いることがうかがえる結果となった。一方、500名以上規模の企業は、約3割が「総人件費の増加を避けるため」と回答している。