積水ハウス 住生活研究所は1月12日、「自宅における冬の寒さ対策に関する調査(2022年)」の結果を発表した。調査は2022年10月20日~24日、持ち家(戸建て、集合)に住む全国20~60代の既婚男女500名を対象にインターネットで行われた。

  • コロナ禍前後で冬季光熱費がどのくらい変化したか

    コロナ禍前後で冬季光熱費がどのくらい変化したか

調査によると、コロナ禍前より「電気代が上がった」と回答した人の割合は63.6%、「ガス代(灯油代)が上がった」という人は56.1%。コロナ禍に自宅で過ごす時間が増えたことに加え、電気料金の高騰や、ガス(都市ガス)も灯油も単価が上昇していることが影響しているよう。

実際に、コロナ禍前後で冬季光熱費がどのくらい変化したかを聞くと、電気代が5千円以上上がった人は38.4%、ガス代(灯油代)が5千円以上上がった人は23.2%となった。

  • 電気代節約のための工夫

    電気代節約のための工夫

次に、自宅で暖かく過ごすために行っていることを聞いたところ、「エアコンや、ストーブ・ヒーターなどの暖房器具を使う」(66.6%)、「厚着をする」(42.8%)、「温かい飲み物を飲む」(40.8%)が上位に。

電気代節約のための工夫を聞くと、「就寝中は暖房機器の使用を控える」と回答した人が最多の38.6%。次いで「エアコンや暖房機器の設定温度を下げる」(36.2%)、「日中は暖房機器の使用を控える」(35.2%)と続いた。

  • 十分な換気と光熱費節約について

    十分な換気と光熱費節約について

光熱費を節約しながら暖かく過ごしたい一方で、今年の冬は新型コロナウイルス感染症が再拡大しており、できるだけ換気をしたいと考えている人も。そこで、換気の頻度について尋ねたところ、37.2%の人が「コロナ禍前よりも換気する回数が(やや)増えた」と回答した。

しかしながら、換気の際に困ることを聞くと、43.6%が「暖めた部屋の室温が下がる」と回答。そのため、約3人に1人が「換気時間を短くしている」(31.3%)ことが分かった。

  • ヒートショックの発生が心配な場所

    ヒートショックの発生が心配な場所

続いて、毎年冬に多発する「ヒートショック」について調査を行った。ヒートショックとは、「暖房のきいた暖かい部屋から暖房をつけていない寒い部屋への移動などによる、急激な温度変化により血圧が上下することで、心臓や脳の血管にダメージを与え、心筋梗塞や脳梗塞などの発作を起こすこと」を言う。

まず、ヒートショックの認知度を調べたところ、88.2%と高い結果に。ヒートショックの発生が心配な場所については、1位「浴室」(61.9%)、2位「脱衣場」(52.4%)、3位「トイレ」(28.8%)となった。

また、ヒートショックを防ぐために行っている対策は、「風呂上りには手早く着替える」が最多の24.0%。次いで「浴室暖房機で浴室を温める」が21.5%と、浴室や脱衣場に関するものが多く挙がった。一方で「朝起きる前に暖房が付くようタイマーを設定しておく」は13.2%、「寝ている間もずっと暖房をつけておく」が6.8%と、寝室周りの対策を行っている人は少ないよう。さらに、約3人に1人が「特に何も対策していない」と回答した。