褒められた時って、なかなか上手に返せないものですよね。照れくさかったり、謙遜しすぎたり、うれしい気持ちを素直に表現できないことも多いのではないでしょうか。

褒められた時、褒めてくれた相手をよろこばせるような返しができると、好感度も上がります。そこで今回は、上司や同僚、友達からの好感度が上がる「褒められた時の上手な返し方」について紹介していきます。

  • 褒められた時の上手な返し方

    褒められた時の上手な返し方を紹介していきます

褒められた時の上手な返し方

褒められた時に、どのような返し方ができると相手にいい印象を与えられるのでしょうか。ここでは、具体的な「褒められた時の上手な返し方」をご紹介します。

素直に感謝を伝える

もっともスタンダードなのは、感謝の言葉を伝えることです。「自分を評価してくれた」「自分を見てくれていた」ことへの感謝の気持ちを、素直に表現してみてください。

真っ先に「ありがとう」と伝えることで褒めた人も気分がよくなり、良好な人間関係を築くことができます。また「とても嬉しい」「光栄です」などの言葉を添えてもよいでしょう。謙遜しすぎず、素直に気持ちを表現することがポイントです。

今後の抱負を述べる

上司や先輩、取引先など、ビジネス関係の人から褒められた場合は、今後の抱負を述べるのがおすすめです。向上心や意欲が伝わり、イメージアップにつながります。

例えば「今後より一層精進してまいります」「必ず貢献いたします」など、褒めた人が満足するような返し方がよいでしょう。

ただし、褒められた内容によっては適さない場合もあるので、状況に応じて上手く使い分けてください。

謙遜する

褒めてくれた人が上司や目上の人の場合、少し謙遜するというのもおすすめです。相手や内容にもよりますが、感謝を伝えるだけだと、調子に乗っていると不愉快に感じられる恐れもあるので、控えめな態度が無難といえます。

感謝の気持ちを表してから「恐縮です」などと謙遜する言葉を伝えましょう。また、謙遜した態度を補うために「お役に立てて光栄です」のような言葉を添えるとより丁寧な印象です。

ユーモアを交える

親しい間柄の場合は、ジョークやユーモアを交えた返し方もいいでしょう。「褒めても何も出ませんよ」は一般的によく使われる言葉です。「まぁこんなもんですよ」とドヤ顔で言ってみたり、あえて言い返すような言葉を放ってみたりするのも場が盛り上がります。

面白い返し方で楽しい会話ができれば、相手とより仲を深めることができるでしょう。また、他の人に対してユーモアのある人とアピールすることもできます。

褒め返す

褒められたら褒め返してみるというのもおすすめです。褒め返すことで相手も気分がよくなり、雰囲気が和みます。

褒め返すためには日頃から相手のよいところを見ておく必要がありますが、いつも相手に対して「こういうところが素敵だなあ」と感じていることがあれば、とっさの時にそのことを言葉にしてみましょう。

  • 褒められた時に注意したいNGな返し方

    まずは感謝の言葉を述べましょう

褒められた時に注意したいNGな返し方

褒められるのに慣れていないと、褒められた時に戸惑ってしまうということもあるでしょう。焦って心にもないことを言ってしまうと、相手との関係性が悪化してしまうので、注意が必要です。ここでは、印象のよくないNGな返し方を紹介するので、とっさに言ってしまわないよう気を付けてください。

相手の真意を測る

「本当ですか?」ぐらいであれば驚いた様子が伝わる程度で済みますが、「本当にそう思ってますか?」「冗談ですよね?」のように褒めてくれた人の真意を測るような返し方は、相手にとって非常に感じが悪いものです。

相手を疑うような言い方はよくありません。疑われると、相手は二度と褒めないでおこうと思ってしまいます。親しい間柄の場合は冗談として捉えてもらえるかもしれませんが、それでもあまりいい気分にはならないはず。基本的には避けた方がよいでしょう。

謙遜しすぎて相手を否定する

前述のように、謙遜を交えた返し方は目上の人に対する適した態度です。ただ、度が過ぎると返って無礼になってしまいます。特に「全然そんなことありません」のように、相手が言ったことを強く否定するような言葉は使わないようにしましょう。

真意を測るのと同様に、褒めた側は褒めたことがよくなかったと思って二度と褒めたくなくなります。その後の人間関係にまで悪影響が出る可能性もあるので気をつけてください。

嬉しくなさそうな態度を見せる

態度は直感的に受け止められる印象のため、注意が必要です。いくら印象のよい言葉を発していたとしても、態度が悪いとその言葉は素直に伝わりません。喜んでくれることを期待して褒めたのに、態度からそれが感じられないと、褒めた側としては残念な気持ちになります。

言葉は態度を伴って初めてきちんと伝わります。日頃から言葉に合った態度がとれるよう意識すると、褒められた時だけでなく日常のさまざまな場面で人間関係によい影響があるでしょう。

照れ隠しで悪ぶって見せる

コミュニケーションが苦手な人によくみられるパターンとして、照れ隠しで悪ぶって見せることがあります。「そんなわけないだろ」「何言ってんだか」のようにキツい言い方は、相手にとってみれば、否定されたような嫌な気持ちになる言葉です。

親しい間柄など、よほど自分のことを分かってくれている相手でない限り、悪ぶった言葉の裏側まで感じ取ってくれません。心と裏腹な返し方をしていると、人間関係で知らず知らずのうちに損をしてしまいます。ついキツい返し方をしてしまっているという方は気をつけましょう。

  • 相手別の適切な返し方とは【上司・先輩】

    NGな返し方に注意しましょう

相手別の適切な返し方とは【上司・先輩】

「ありがとう(ございます)」は、どのような相手にも使える基本的な返し方ですが、より良好な関係を築くためには、その後に添える言葉を相手によって使い分けることが大切です。ここからは、上司・先輩に対して返す際に使える言葉の例を紹介します。

上司の場合

基本的には、上司を立てたり持ち上げたりする言葉を添えた返し方が好まれます。謙遜は必要ですが、自分を卑下するような言い方は印象が悪くなるので、使わないよう注意しましょう。

  • 褒めていただいて恐縮です。
  • 〇〇さんのおかげです。
  • 〇〇さんがいなかったらできなかったことです。
  • ご期待を裏切らないようにいたします。
  • ○○さんの右腕を目指して頑張ります。

などが好ましい返し方です。

仕事上のやりとりでは、特別に気を利かした言い方をする必要はなく、ありきたりでもシンプルに感謝の気持ちと敬意が表現できれば十分でしょう。

先輩の場合

先輩の場合も上司と同様に、立てたり持ち上げたりする言葉がよいですが、上司とは少し立場が違うので、ユーモアや茶目っ気のある返し方をしてみるのもおすすめです。上手く返すことができれば、より可愛がってもらえるかもしれません。

  • 〇〇さんに褒めてもらえると嬉しいです
  • 〇〇さんをお手本にしていますから
  • また○○さんに褒められたいので頑張ります
  • 褒められても何も出ないですよ

などが好ましい返し方でしょう。相手が思わず笑ってしまうような、お茶目な言葉を使えるとベストです。

  • ビジネスで使えるお褒めの言葉への返信例

    相手に合わせて上手く使い分けましょう

ビジネスで使えるお褒めの言葉への返信例

ビジネスシーンでは、顧客や取引先から褒められることもあります。返し方が悪いとビジネスに悪影響が出ることもあるので、慎重に言葉を選ばなくてはなりません。ここでは、ビジネスでお褒めの言葉もらった時に使える返事を例文で紹介します。

  • 〇〇していただき、ありがとうございます。(恐縮でございます)
  • 感謝の気持ちでいっぱいです。
  • そのようにおっしゃっていただけると、励みになります。
  • お役に立てて何よりです。
  • たいへん光栄です。
  • 心の支えといたします。
  • 〇〇様の〇〇のおかげです。
  • 〇〇様のご期待に沿えるよう、今後も頑張ってまいります。

などが好ましい返し方です。

敬語に気をつけよう

お褒めの言葉にお返しする際は、敬語の使い方に注意してください。よく聞く言い回しでも、実は誤用というケースも多くあります。また、二重敬語なども注意したいところ。何気なく使ってしまいがちなので、返事を書いたら送る前に見直しましょう。

  • 褒められた時の返し方で人間関係を円滑に

    メールで返信する時も適切な言葉選びが重要です

褒められた時の返し方で人間関係を円滑に

相手が褒めてくれた時に上手く返すことができれば、その場の雰囲気がよくなるだけでなく、その後の人間関係にもよい影響を与えます。

大人になると褒めてもらう機会も減るので、褒めてくれる人は貴重な存在です。そんな人と良好な関係を築くためにも、とっさに上手い返し方ができるよう準備しておきましょう。ぜひ、今回紹介した返し方などを参考にしてみてください。