2023年5月「G7サミット」開催地として世界からも注目を集める広島。メディア向けに開催された県主催「ひろしま エナジー旅体験ツアー」に参加した際、現地で出会った最新グルメスポットを紹介しよう。

瀬戸内テロワールなワインを地魚とともに

牡蠣が有名な広島県だが、そのほかにも瀬戸内海の豊かな漁場から年間を通じてさまざまな地魚が獲れる。瀬戸内海に臨むワイナリー併設レストラン「瀬戸内醸造所レストランmio」(三原市)でいただいてきた。

  • ワイナリー併設レストラン「瀬戸内醸造所レストランmio」(三原市)は、2021年オープン。もともと造船所のあった場所なのだそう

  • 目の前に美しい瀬戸内海が広がる洗練された空間

実は瀬戸内は日本有数のぶどうの産地でもある。このレストランで提供されるのは瀬戸内のぶどうで醸造されたワイン、そのワインに合う瀬戸内の食材を使った"SETOUCHI料理"だ。瀬戸内海を目の前に眺めながら瀬戸内の恵みをぎゅっと詰め込んだコースが味わえる。

  • 今回いただいたのは「basic+mainコース」(6,000円/メイン料理:魚)

「basic+mainコース」(6,000円/メイン料理:魚)を体験。近隣で採れた旬の野菜をふんだんに使った八寸に始まり、瀬戸内海で獲れた小エビやイカ、真鯛などが表情豊かに登場した。

  • 八寸 その時に採れる食材を使った、季節の前菜盛り合わせ「秋茄子 ローストし自家製ゆかりと共に」「尾道の青パパイヤ 生きくらげと共にコンポート」「三原のビキーニョ ピクルス仕立て」「女鹿平のあわび茸 自家製鶏ハムとコーヒーソース」「牛蒡 クミンを効かせたチップスに」「東広島のビーツ 青葡萄とブルーチーズのソース」「三原のじゃが芋 シュー生地と合わせてフリット」「地元の真鯛 自家製カルパッチョソースと共に」

  • 温菜「瀬戸内小魚のオーブン焼き 三原「あまのじゃく」産オリジナル唐辛子・瀬戸内南蛮と共に」

  • メイン1「広島県産烏賊のソテー 濃厚なイカ墨ソース」

  • メイン2「芸南漁協 真鯛のバプール 南瓜のエマルションソースと女鹿平の舞茸」

  • 締めの自家製手打ち麺 「伊吹いりこ出汁を使った、醤油ベースのスープ 大判焼豚をのせて」

  • ワインはアルコール度数低めで果実味が感じられる。「季節ごとにかわるグラスワイン3杯セット」(2,000円)などでコース料理とのマリアージュを楽しんで

  • 瀬戸内の風土(テロワール)を表現する"SETOUCHIを旅する"ワイナリー「瀬戸内醸造所」

  • 海を間近に感じられるテラスも

瀬戸内海に面した最高のロケーションで、瀬戸内づくしのマリアージュを楽しんでみて。

"幻級"ブランド黒毛和牛の上品な味わい

広島県は、1,000年以上前から日本三大牛市場として栄えた土地。伝統ある広島和牛の中でも「比婆牛(ひばぎゅう)」は、希少さから首都圏での流通はほとんどなく、広島県庄原市(旧比婆郡)でしか出会えない"幻の和牛"なのだそう。

  • 「肉割烹 まさ㐂(まさき)」(広島市)

そんな比婆牛を味わえるのが「肉割烹 まさ㐂(まさき)」(広島市)。「おまかせコース(夜)」(1万円/税別/前日までの予約制)で提供されているメニューの一部をいただいてきた。

  • 比婆牛が味わえる「おまかせコース(夜)」(1万円/税別/前日までの予約制)

比婆牛のおいしさは、脂と赤身のバランスのよさにある。「オレイン酸」を多く含み、口に入れた瞬間とろけ出す甘み、それでいてすっきりとした上品な味わいが特徴だ。

  • 「肉寿司盛り合わせ(ランプ、マルシン、ヒレ、比婆牛の棒寿司)」はトリュフ、キャビア、ウニをのせてさらに贅沢に

  • 「比婆牛マルシンの菊花和え」

  • 「比婆牛ヒレ飯蒸し 丹波餡掛け」

  • 「比婆牛サーロインと煮穴子の広島菜巻き」

冷製料理こそ真価を発揮するといわれる比婆牛。肉そのものの味わいを引き立てる料理の数々で、極上の口どけを体験してみて。

路面電車の中でコースディナー!?

広島といえば路面電車の街。"広電"の愛称で親しまれる広島電鉄では、なんと飲食ができる路面電車「トラン・ルージュ」も運行している。路面電車の車窓から街並みを眺めながらコース料理をいただくという激レア体験だ。広島港を出発し、西広島から広島港へ。広島市内の中心部を走る。

  • 飲食ができる路面電車「トラン・ルージュ」(貸切運行)。真っ赤な車両で車内はレストラン仕様。街なかの人たちの視線をさらっていた

  • 車窓から広島の街並みを眺めながらコース料理をいただく

  • カウンター席が並ぶ車内

  • 乾杯!!(路面電車の中、しかも走行中とはとても思えない)

  • ビールなどの飲み放題プランに加え、お酒の持ち込みもOK。この日は特別に広島県産の日本酒「賀茂鶴」とクラフトジン「桜尾」が持ち込まれた

  • シェフが同乗した車内で、広島県産の食材を多く使用したコース料理を堪能。お重に「芸北トマトのフランボワーズマリネ」「クリームチーズと狩留家ナスジャムのグジェール」「瀬戸内真鯛の昆布締め」「音戸ちりめんと野菜のペペロンチーノ」「広島野菜のピクルスと生ハム」「カキフライ 広島レモン添え」「女鹿平マイタケのフリット」「分葱のキッシュタルト」「鶏肉のガランティーヌ トリュフ風味」、メインディッシュ「瀬戸内六穀豚のトマト煮込み」、ご飯物「穴子の押し寿司」、デザート「サツマイモのクレームブリュレ」

一般運行は行っておらず、特別に相談があった際の貸切運行が中心。たとえばコース料理と往復運行で28万1,600円〜(16名)などのプランがある。貸切以外でもイベントなど特別運行の機会もあるようなので、ぜひサイトもチェックを。

とことんオーシャンビューな大型ホテル

今回宿泊したのは、瀬戸内海に面する全510室の大規模ホテル「グランドプリンスホテル 広島」(広島市)。G7サミット開催候補施設でもある。

  • 「グランドプリンスホテル 広島」(広島市)

映画『ドライブ・マイ・カー』のロケ地にもなった23階「スカイラウンジ トップ オブ ヒロシマ」をはじめとしたレストラン、宿泊者専用の展望露天風呂「広島温泉 瀬戸の湯」(クラブフロア宿泊者は無料、その他は有料)などからもオーシャンビューが楽しめる。

  • 23階「スカイラウンジ トップ オブ ヒロシマ」はあの映画『ドライブ・マイ・カー』のロケ地にもなった

  • レストランフロアはぐるりと一周、美しい景色が楽しめる

  • 22階「ステーキ&シーフード ボストン」は2016年4月G7広島外相会合の会場にもなった

  • プリンスクラブフロア18階の「プリンスクラブフロア スイートルーム」(1室/27万9,510円〜)

  • ここも客室。ディスプレイが2面あるのも気になるが、なんといってもオーシャンビューがすごい

  • 絶景のビューバス!

  • クラブフロア・スイートルーム宿泊者専用のクラブラウンジ


G7サミット開催に向け、ますます盛り上がる広島。現地を訪れてほとばしるエナジーを感じてほしい。

※各施設で時期によってメニュー等は変更される。