女優の菜々緒が、来年1月スタートのフジテレビ系ドラマ『忍者に結婚は難しい』(毎週木曜22:00~)で主演を務めることが15日、明らかになった。鈴木伸之と夫婦役を演じる。

鈴木伸之(左)と菜々緒=フジテレビ提供

『ルパンの娘』シリーズなどの横関大氏の最新作が原作の今作は、2人の演じる夫婦が現代に生き永らえる“忍者の末えい”という設定。妻は「超実力主義」の甲賀忍者、夫は「超保守主義」な伊賀忍者。現在でも敵対し、ライバル忍者の末えいでもある2人が、互いの正体を知らず結婚するが、ラブラブだったのは最初だけ。すれ違う感情、かみ合わない会話から、夫婦生活は冷めきって破綻寸前に。離婚の危機に直面した夫婦のところへ、それぞれに“特殊任務”が舞い込む。互いの任務でニアミスする2人は、やがて互いの正体を疑いはじめ…。

妻は「共働きなのにどうして私だけが家事やってんの!?」、夫は「なんで俺がトイレを座ってしなきゃいけないんだ!」など、水と油の結婚生活に潜む夫婦あるあるの共感要素がふんだんに描かれるラブコメディ。脚本は『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』『レンアイ漫画家』などの松田裕子氏、演出は『知ってるワイフ』『謎解きはディナーのあとで』『SUITS/スーツ』などの土方政人氏が手がける。

菜々緒が演じる草刈蛍は、普段はごく普通の薬局で働く薬剤師。しかし、実はその日常の姿とは裏腹に、古来より伝統の続く甲賀忍者の末えいという役柄。穏やかで物静かな立ち振る舞いだが、それは正体がばれないようにおとなしく忍んでいる表向きの姿。実は人一倍気が強く、完璧主義で失敗や負けることが嫌いで、時々、本音の毒舌が漏れ出てしまう性格。また、その身体能力の高さを毎朝ストイックなジョギングやトレーニングで鍛錬し、日常生活では忍者らしい振る舞いを周囲にバレないように過ごしている。28歳のときに、一般人(と思っている)の草刈悟郎(鈴木)と結婚。甲賀一族であることにプライドを持っているが、悟郎と出会って、心の奥に秘め隠していた「フツウの家」への憧れがあふれ出す…。

草刈悟郎は、郵便局で配達員として勤務する一般男性。しかし、裏の姿は、伊賀忍者の末えい。明るくておおらか、やさしくて力持ちで癒やし系の一面もある一方で、能天気で面倒くさがり、ずぼらで鈍感、かつ気弱で優柔不断という性格を持ち合わせている。しかし、忍者としての任務遂行においては、機敏な“忍び”としての行動に長けており、忍者らしく手裏剣だけは誰もが認める腕前を持つ。古くから続く、忍者一族から抜け出してフツウになりたいという気持ちもひそかに持っていた中、ごくフツウの女性(に見える)菜々緒演じる蛍と出会い、フツウの恋愛、フツウの結婚生活ができたことに感謝するも…。

コメントは、以下の通り。

■菜々緒
――本作のオファーを受けたときの感想を教えて下さい。
「わたしは占いによく行くのですが、前世を占ってもらうと必ず“魔女”か“忍者”と言われているので、いずれ忍者の役をいただけるのかなと思ってました。オファーをいただき純粋にすごくうれしかったです。もしかしたら、自分自身が昔やっていたかもしれないという感覚もあり、忍者を演じるというよりは、今まで通りやるだけという感じでドラマに臨みたいと思っています」

――本作の“役柄”(夫婦・忍者)を演じるにあたって。
「頭脳や体力などすべてに優れている甲賀というしきたりある流派の中で活躍する女忍者として、妻として、その表情や所作など細かい部分を意識しながら演技をしていきたいと思います」

――作品のみどころをお願いします。
「恋愛感や結婚あるある要素だけでなく、互いに正体を知らないまま結婚した伊賀と甲賀の忍者夫婦の行く末に是非注目いただきたいです。日本国内だけでなく海外の方々にも楽しんで見て頂ける作品になるよう一生懸命取り組んで参ります」

■鈴木伸之
――初の“忍者役”について。
「忍者と聞くと手裏剣や忍び足など、子供の頃になりきったり、思い描いたりしたイメージを持っていました。忍者の役というのはあまり聞き馴染みがないので、どう表現していけるのか。いまから自分自身に対しドキドキしております」

――脚本を読んだ印象をお聞かせください。
「お互いが反対を向いているようで実は向き合ってるような、そんな表裏一体、ハラハラできる作品なのかと感じています。松田さんの脚本から出る個性を大切にしながら、“悟郎”(夫役)としてしっかりと作品に取り組まなければと感じています」

――菜々緒さんとの「夫婦共演」について。
「菜々緒さんとご一緒させていただけてうれしいです。どんな対照的な夫婦になっていけるのか。ここから約3カ月、苦楽を共にして最後には笑い合えるようなそんな日々にできたらと思っています。皆様、よろしくお願いします」

■原作:横関大氏(『忍者に結婚は難しい』講談社刊)
「映像化されたら面白そうだな、と執筆中から漠然と考えていたのですが、まさかこんなに早く実現するとは思ってもいませんでした。常に忍ぶのが忍者という存在です。ただし、このドラマに関しては大いに目立ち、世の中を沸かせてほしいものです」

■編成企画:高木由佳氏(フジテレビ編成部)
「映画『Mr.&Mrs.スミス』が好きでいつかこんな作品を作りたいと思っておりましたが、舞台が日本であることとスパイという設定が難しく実現出来ずにいました。そんな時に横関先生の作品に出会い、これこそ私が描きたい作品だと感銘を受けました。伊賀忍者と甲賀忍者は敵対する組織です。結婚して3年目を迎える夫婦は、お互い忍者という秘密を持っているが故に理解しあえずすれ違い、冷めきった状態ですが、ある事件をきっかけに互いを見つめ直していくことに。二人ははたして最強の忍者夫婦になれるのか?!その瞬間をワクワクしながら楽しんでいただきたいです。
甲賀忍者の妻役・菜々緒さんは凛としていて、女性らしさの中に芯の強さを感じる蛍そのものです。抜群のスタイルから繰り出されるアクションは見どころとなるでしょう。伊賀忍者の夫・悟郎は、ドジで頼りないけど憎めない男。屈強な肉体を持ちながらもベビーフェイスという最強のギャップを持つ鈴木伸之さんに演じていただくことで、魅力満載のキャラクターになります。夫婦ケンカの話だったのに実は日本を守っているという、一見結びつかないことが密接に繋がっているおもしろさを楽しんでいただきたいと思います。毎回、スペシャルなゲストも出演する予定ですので、そちらも注目してください」

■プロデューサー:貸川聡子氏(共同テレビ)
「忍者ラブコメディーと聞くと、“???”となる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは夫婦の、そして関係性の物語です。昨年、『知ってるワイフ』という作品でも向き合ったテーマにまた違った形で取り組みたいと思っていたタイミングで、横関先生の原作と出会いました。圧倒的にキャッチーなエンタメ感の中に“今”の夫婦の姿が描かれていると感じ、髙木さんとともに即、映像化の手をあげさせていただきました。脚本家の松田裕子さんの筆もノリに乗り、共感とワクワクが同居した最高の脚本が出来上がっています。菜々緒さんと鈴木伸之さんという、これ以上ないハマリ役のお二人を迎え、新年のスタートにふさわしいエンターテイメントをお届けします!」

(C)フジテレビ