俳優の横浜流星が26日、舞台『巌流島』のオンライン製作発表会見に歌舞伎俳優の中村隼人、演出の堤幸彦氏とともに出席した。

  • 中村隼人、横浜流星、堤幸彦氏

同舞台は、剣豪・宮本武蔵と佐々木小次郎の「巌流島の戦い」に焦点をあてたアクション時代劇。脚本・マキノノゾミ氏と演出・堤幸彦氏がタッグを組み、新解釈、新設定をもとに新たに脚本を創り上げ、オリジナル作品(新作)として上演する。横浜が宮本武蔵を演じ、歌舞伎以外の舞台への出演は初めてとなる隼人が武蔵と対峙する佐々木小次郎を演じる。

会見は巌流島から配信。初めて訪れたという横浜は「ここで武蔵と小次郎が世紀の一戦を行って、その場に今、自分が立っていること、そして同じ空気を吸えていることがすごく感慨深いですし、必ず役作りに影響してくると思うので、来ることができて良かったです」と語った。

そして、隼人が「船に乗って巌流島に上陸したんですけど、ただならぬエネルギーを感じて、踏み入れた瞬間に厳かな雰囲気というか、パワーを感じて、役作りに反映させたいなと思いました」と言うと、横浜も「(パワーを)感じます」と同調し、「戦いにふさわしい場所だなとすごく感じました」とも話した。

同舞台は2020年7月に上演予定だったが、横浜が新型コロナウイルスに感染し、全公演中止に。横浜は「一度中止になってしまって悔しい思いや責任感をすごく感じていたんですけど、また上演することが決まって非常にうれしく思います」と心境を述べ、「あのときから積み重ねてきたものをすべて注ぎ込んで、深みの増した武蔵を生きられたらなと思いますし、あのとき共に稽古をしてきた仲間たちの思いもしっかり背負って、スタッフ・キャストの皆さんと一致団結して最高に熱い作品を届けられたらなと思っています」と意気込んだ。

また、どのような武蔵を演じたいか聞かれると、「今回脚本は武蔵の葛藤や戦う意味、心の揺れが濃く書いてくださっているので、内面や心の揺れはすごく大事に作っていきたいと思いますし、新解釈ということで、史実を大事にしながらも、自分にしか出せないものを出して、新たな武蔵を生きることができれば」と答え、「チーム一丸となって必ず心に残る、皆さんの心に響く作品をお届けすることを誓うので楽しみに待っていてください」と力強く語った。

舞台『巌流島』は、2月10日に東京・明治座で開幕し、金沢、新潟、秋田、名古屋、神戸、高松、福岡を巡り、全国8カ所で上演する。