近年、国内外でスポーツ向け電動自転車「e-Bike(電動スポーツ自転車)」に注目が集まっています。スポーツ向けだけあって、e-Bikeは従来の電動自転車と一線を画すスタイリッシュなデザインが魅力。もちろん電動アシスト機能も備わっているので、通常の自転車ではつらい坂道にもチャレンジできます。e-Bikeで走ってみたい、都内にある5つの激坂をご紹介しましょう。
近年、国内外でスポーツ向け電動自転車「e-Bike(電動スポーツ自転車)」に注目が集まっています。スポーツ向けだけあって、e-Bikeは従来の電動自転車と一線を画すスタイリッシュなデザインが魅力。
もちろん電動アシスト機能も備わっているので、通常の自転車ではつらい坂道にもチャレンジできます。e-Bikeで走ってみたい、都内にある5つの激坂をご紹介しましょう。
行人坂(目黒区)
最初に紹介するのは、目黒区にある「行人坂(ぎょうにんざか)」。下目黒1丁目8番の雅叙園西脇を北東へ、目黒川の太鼓橋から目黒駅の東方に上る急坂で、江戸時代に権之助坂ができる前は、江戸市中と目黒筋を結ぶ大切な道でした。
「行人坂」の名は、寛永の頃、出羽三山のひとつである湯殿山(ゆどのさん)の行者(大海法印)がこの地で修行を始め、次第に多くの行人が集まり住むようになったことに由来するといいます。
行人坂の平均勾配は約15.6%。最も高いところは標高が30.3mある一方、坂下の雅叙園入口は8.5mであることから、その急坂ぶりがうかがえます。
坂の下にある目黒雅叙園の入り口付近には、江戸時代、恋人に会いたい一心で放火事件を起こした「八百屋お七」にちなんだ「お七の井戸」があり、坂の途中にある大円寺とあわせて、歴史探訪も楽しめます。
行人坂
東京都目黒区下目黒8丁目
稲荷坂(港区)
港区赤坂7丁目5番と6番のあいだに位置する急坂が「稲荷坂」。かつて坂の下北側に円通院というお寺があり、その境内の稲荷社への門があったためにこの名が付きました。
坂の上に江戸城中清掃役の町があったことから、別名「掃除坂(そうじざか)」とも呼ばれています。坂の長さは約120mで、途中「く」の字に曲がっているところが特徴的です。
稲荷坂
東京都港区赤坂7丁目5番、6番の間
闇坂(新宿区)
新宿区須賀町永心寺と松厳寺のあいだを南へ下る坂が、その名も「闇坂(くらやみざか)」。木々が生い繁って薄暗い坂であったことから、その名が付いたと考えられています。
闇坂には2つの異名があり、寺院のそばにあり乞食が集まったことから「乞食坂」、松厳寺の俗称が「茶の木寺」であることから「茶の木坂」と呼ばれることもあります。
直線の狭く短い坂で、長さは約75m。坂の周辺は昭和のまま時が止まったかのような、独特の趣があります。
なお、新宿区には「くらやみざか」がもうひとつある(もうひとつの「くらやみざか」は「暗坂」または「暗闇坂」と書く)ので、お間違えなきよう。
闇坂
東京都新宿区須賀町11丁目 永心寺と松厳寺の間を南へくだる坂
のぞき坂(豊島区)
「のぞき坂(胸突き坂)」は、豊島区高田2丁目17番と18番のあいだにある急坂。目白通りから南に下る坂道で、東京都内で自動車通行が可能な道路としては、傾斜・延長距離ともに最急のひとつに数えられています。
最大勾配は約23%で、坂の上からはのぞきこむようにしないと坂下が見通せないほど。その独特の景観から、アニメーション映画『天気の子』や『冴えない彼女の育てかた Fine(フィーネ)』にも登場し、アニメの舞台としても注目を集めるようになっています。
坂道というのは、往々にしてストーリー性を感じさせるものですよね。
のぞき坂
東京都豊島区高田2丁目17番付近
「都内で一番の急坂(まぼろし坂)」(品川区)
「都内で一番の急坂」と呼ばれているのが、品川区北品川6丁目にある「まぼろし坂」。最大勾配はなんと29%もあるそう。
カーブが2回あるため、坂下から坂道全体の構造はわかりません。1つ目のカーブを曲がるまではそれほど急な坂ではありませんが、2つ目のカーブを曲がったところから「都内で1番の急坂」の本領発揮。「壁」のようにそそり立つ坂道に圧倒されます。
急勾配に加えて、距離もあるため、まさに「ヒルクライム」の様相。坂を上りきった瞬間は、街なかでのサイクリングとは思えないほどの達成感に包まれるのではないでしょうか。
まぼろし坂)
東京都品川区北品川6丁目
都内には普通の自転車では躊躇してしまうような急坂がいくつもありますが、電動アシストがあれば坂道もお手のもの。e-Bikeで坂道めぐりをしてみたら、東京の新たな魅力が見えてくるかもしれません。