いよいよオープンまで1カ月を切ったジブリパーク。先日内覧会が行われ、その内容が明らかになりました。今回は、3つのエリアの1つ「ジブリの大倉庫」を詳しくご紹介します!
ジブリの大倉庫
温水プールだった建物を再利用したこの施設は、ジブリの世界観がぎゅっと詰め込まれたまさに大博覧会。企画展示や子どもの遊び場、カフェやショップなど、3エリアのなかでもっともコンテンツの多いエリアです。
エントランスを通って階段を降りるところから、雑多な街並みが見えてワクワクしてきます。
かなり天井高のある広い施設内には、レトロでカラフルな建物が所せましと並び、まるで『千と千尋の神隠し』の千尋のように、異世界に迷い込んだかのよう。
中央には、この大倉庫を象徴する大階段が来園者を迎えます。空中に浮かぶ全長7メートルの巨大な船は、『天空の城ラピュタ』の冒頭に登場する飛行船を再現しています。
ジブリのなりきり名場面展
この大倉庫内には、3つの企画展示が用意されています。
まず1つ目が、「ジブリのなりきり名場面展」。ジブリ13作品のなかから、誰もが知る名場面14シーンを再現した体験型の展示です。
入口で迎えるのは、『千と千尋の神隠し』に登場する海原電鉄の車掌。帰れなくなりそうで一瞬入ることをためらってしまいそう……。
その先にたたずむのは、海原電鉄に揺られるカオナシ。千尋とともに銭婆婆のところへ向かう場面ですね。
『紅の豚』のコーナーでは、カーチスになりきってポルコとあの殴り合いを繰り広げることもできます。
狸たちの戦略会議に参加したり……
天から舞い降りてくる少女をキャッチしたり……
シシ神様目線で首の返却をされたり。
筆者が一番興奮したのはこちらのコーナー。『天空の城ラピュタ』で燃え盛る塔からシータを救出する場面です。
階段が設置されているので、パズー目線でドーラの大きな背中を感じることもできます。
ほかにもジブリファンなら一度は見たことのある名場面ばかりなので、バシバシ写真を撮りましょう!
「食べるを描く。増改訂版」
三鷹の森ジブリ美術館で過去に開催した「食べるを描く。」展を“増改訂版”として展示。ジブリ作品には欠かせない「ジブリ飯」の秘密をひも解いていきます。
壁にずらりと並ぶのは、絵コンテや料理の作画への指示など。料理に対するスタジオジブリの熱量が感じられる展示です。
ここにも作中のセットが組まれていて、『コクリコ坂から』の小松崎家の台所や……
『となりのトトロ』の草壁家など、数々のジブリ飯が生まれた場所が再現されています。
どんな家庭にもある素朴な料理ばかりなのに、見ているだけでどうしても食べたくなってしまう、そんなジブリ飯の魅力が詰まった展示になっています。
ジブリがいっぱい展
「食べるを描く。」を抜けた先に続くのが、「ジブリがいっぱい展」です。入口には見覚えのある一枚が。
スタジオジブリの打ち合わせスペース「トトロ・バー」を再現したスペースには、宮崎駿監督、高畑勲監督、鈴木敏夫プロデューサーらスタジオジブリのメンバーの思い出の写真が飾られています。
この巨大なトトロとネコバスのソファも実際にスタジオにあるのだそうです。
その奥には、ジブリ作品のポスターがずらり。日本版とはまた違った海外のポスターも必見です。
相変わらず文字を間違えるネコバス。子どもの頃から一度乗ってみたかったという人も多いのでは。
子どもの遊び場も充実
この大倉庫内には、子どもたちが遊べるエリアが2か所用意されています。
ひとつが、「ネコバスルーム」。『となりのトトロ』の世界を表現したエリア。小学生以下の子どもしか入れないため、取材陣ももちろん外からの撮影となります。
外からは見えなかったのですが、中には大きな木で眠るトトロや子どもサイズの「サツキとメイの家」があるのだとか。入ってみたい……!
もう1か所は、「子どもの街」。スタジオジブリがある東京・小金井の昔の街並みをモチーフにした、どこか懐かしい雰囲気が漂います。こちらも子どものみ入場可能ですが、外から覗いてみると、路地のポスターもちゃんと作りこまれていることが分かります。子どものみなさんはぜひ楽しんできてくだい。
ちなみに、大倉庫内にはベビールームやおやこトイレ、各所にエレベーターも設置されているので、小さな子ども連れでも安心して楽しむことができるのもうれしいですね。
ジブリの世界に入れる仕掛けがあちこちに
もちろん、大人もジブリの世界に入ることができる展示も多数用意されています。
大倉庫の奥にひっそりとある階段を降りていくと、なにやら周りのものが大きくなった気が。花やコンセントが巨大化しています。
そう、ここは『借りぐらしのアリエッティ』の小人の世界。床下の家には足を踏み入れることができ、アリエッティたちの小さな暮らしを体感できます。
一方で、巨大さで人々を圧倒する展示も、『天空の城ラピュタ』のロボット兵です。その高さは4メートル。今にもつたをほどいて動き出しそうなリアルさは圧巻です。
「館長室」と書かれたこちらのお部屋。中を覗いてみると……
湯婆婆がなにやら仕事に没頭しています。売上金の勘定でもしているのでしょうか。ちなみにこちらは“にせ館長”だそうです。あしからず。
こだわりのフードコーナー
こちらには、2か所のフードコーナーがあります。
1か所が、カフェ「大陸横断飛行」。大階段前の扉を出たところにあり、店内外に多くの座席が用意されています。
ここで提供するのは、サンドイッチやピザ。大陸を横断する長距離飛行のパイロットが片手で食事をとる様子をイメージしたメニューなのだそうです。
ショーケースに並ぶ商品はどれも具材たっぷりで美味しそう。種類も豊富です。
ピザもチーズがたっぷりで食欲をそそりますが、気になったのが「味噌カツピザ」(900円)。試しに食べてみると、味噌だれがたっぷりしみ込んだカツとピザ生地が意外と相性バツグン! たまたま通りがかった宮崎吾郎監督もイチオシだと教えてくれました。
フードだけでなくドリンクも充実していて、コーヒーやジュース、ソーダフロートのほか、ワインやビールも取り揃えています。
テラス席のそばには子ども向けの遊具や手洗い場もあり、歩き回って疲れたらほっと一息つける空間になっています。
大倉庫内を歩いていると、何やらレトロなつくりのお店が。ここはもう1か所のフードコーナー「シベリ・あん」です。その名前からピンときた人もいるかもしれません。
ここでは、『風立ちぬ』に登場するお菓子・シベリアを販売しています。一緒に売られている地元愛知県産の牛乳との相性はバツグンです。
グッズショップ
大倉庫の最後にあるのが、グッズショップ「冒険飛行団」です。ここでは、ジブリ関連グッズのほか、ジブリパークのオリジナル商品も多数取り扱っています。
中でも目を引くのが、『千と千尋の神隠し』に登場する「かしら」のぬいぐるみ。数々の愛らしいキャラクターがいるジブリ作品の中でなぜこれを……! と思ってしまいますが、たくさん並んでいるとだんだん可愛く見えてくるんです。
・ネコバスのぬいぐるみ(4,950円~)
・レリーフマグネット(3,850円)
・マグネット(1,320円)
・アデリアガラスコップ(1,320円)
・ラングドシャ(8枚入り1,404円)
・ぐねぐねミミスグミ(1,404円)
このほか、1枚から買えるアルファベットタイル(550円)やジブリ作品のレコードなども販売しています。
ここでは、お支払いは現金、クレジットカード、電子マネーが利用可能。
いかがでしたか?
まだまだ伝えきれないほど、細部にまでこだわって作られたこの「ジブリの大倉庫」。細かい仕掛けや遊び心が満載で、いつまでいても飽きずに楽しめそうです。
「ジブリの大倉庫」のチケットは、平日/大人2,000円、子ども(4歳~小学生)1,000円、休日/大人2,500円、子ども1,250円。ジブリパークは全エリア日時指定の予約制となっています。
※一部、一般の来園者は撮影できないエリアがあります。
(c)Studio Ghibli