浪費しているつもりはないけれどなぜか貯金ができないという方は、意外と多いのではないでしょうか。今回は、『赤字家計から一転、年間200万円貯金できた! 貯まる家計簿』の著者、あかりさんにインタビュー。節約・家計改善の方法を取材した前回に引き続き、「貯金脳」になるための方法について伺いました。

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■「貯金脳」に近づくためには

――著書の中で記されていた節約方法の一つ「全ての項目を10%カットしてみる」という方法がとても印象的でした。一つの項目を大幅にカットするのではなく、全ての項目で10%でもカットしてみるというのは、どのようなメリットがあるのでしょうか?

これまでたくさんの方のお金のお悩みを聞いてきたのですが、「家計が赤字になる原因がわからない」という方がけっこういらっしゃいました。自分ではそれほどお金を使っていないつもりなのに、給料日前になるとなぜかお金が残らない……というパターンです。

赤字の原因を早く突き止めるためには「これなのか、あれなのか」と悩むのではなく、全部の項目でコストカットを目指す方が、効率的ではないでしょうか。

原因がわからないと言いながら、実はウォーターサーバーの導入で光熱費が上がっていたというケースもありました。この場合、水道水や市販のミネラルウォーターに切り替えれば、より水道代が安くなるかもしれません。

まずは広い範囲に手を付けることで、自分では想定していなかった意外な原因に気づくかもしれませんよ。

――節約や家計管理が大変で長続きしないという場合、無理なく継続するためのコツがあれば教えてください。

主婦の方なら、まず旦那さんに楽しそうに話してみましょう。会社を切り替えたら電気代がこんなに安くなったとか、今月はたった5,000円で済んだとか、1人で自己満足しないでやることですね。

子どもと共有するのも楽しいですよ。家族を上手に巻き込んで、協力してもらいながら進めると、節約効果も早く見えてくると思います。

またSNSやブログを通して節約仲間を作ると、自分では気づいていない節約ポイントに気づくこともできます。とにかく1人で抱え込まないことです。

そして目標をしっかり持ちましょう。私は「子ども1人に対して1000万の教育費を絶対に貯める!」という目標がモチベーションになっています。

■相次ぐ値上げに対して家計管理をどうするか

――物価の上昇やインフレなど、ますます家計管理が大変になる昨今、特にどんなことを意識したらいいと思いますか?

食費に関してお話しすると、今はまだ代替品を活用すれば大丈夫だと思っています。キャベツが高ければ特売のレタスでいいし、魚が高ければ安い肉を買えばいい。パスタをはじめ小麦粉も値上がりしていますけれど、代わりにお米が安いですからね。

食費が高くて困るという家庭は、見直したほうがいい項目が隠れているのでは? 実際はコンビニや外食でちょこちょこお金を使ってしまっている方も多いと思います。

テレビやネットで値上げのニュースを見る機会が増えたことで、全てのものが値上げされているように見えるかもしれませんが、値上がりしていない食品もけっこうあります。冷静に対応できるといいですね。

――電気代・ガス代は結構上がったと感じる人が多いみたいですね。

確かに電気代は上がりました! 我が家の場合、水道光熱費はかなり節約が進んで、これ以上は下げられない状態なのでちょっと困っています。

一方で、これから節約にチャレンジする読者の皆さんは、むしろ節約の伸びしろがあると言えるんじゃないでしょうか。家計管理を楽しみながら、無理なく節約に取り組んでほしいと思います。

『赤字家計から一転、年間200万円貯金できた! 貯まる家計簿』(あかり 著/講談社 刊)

15万人のフォロワーから支持されるInstagram「あかり貯金生活」。結婚して7年、数百万あった貯金が50万になったところからスタートし、気が付けば年間200万の貯金に成功した「あかり流家計簿」の秘密と我慢しすぎず楽しみながら貯金ができる家計術を紹介。「稼いでいるのにお金を貯められないのは、すごくもったいない」、著者を貯金体質にした家計術が、あなたのお金への意識をガラリと変えます。