女優の上白石萌音が6日、都内で行われた「#木曜日は本曜日」プロジェクト発表会に出席した。
東京都書店商業組合は、「まだ知らない本との出合いの場として、本屋を盛り上げていきたい」との思いから、「#木曜日は本曜日」プロジェクトを開始。週に1回、木曜日に書店に足を運ぶ習慣づくりを目指し、この日より活動をスタートさせる。
エプロン姿で登場した上白石は「ようこそ、本屋さんへ(笑)」と書店員になりきって挨拶をして笑わせ、「今日はとことん書店員の1日を楽しませていただこうと思います」と上機嫌。プロフィールの趣味欄のトップに"読書"と書くほど、無類の本好きである上白石は、もちろん本屋にもよく行くそうで「行くとすごくお金を使ってしまうので、ご褒美として行くことがあったり、時間が空いたりしたら近くの本屋さんを探してゆっくり過ごしたりします」といい、「(本代は)浪費って感じがまったくしなくて、ちゃんと自分の教育のために買っているみたいで肯定されている感じがあるので、いいお金の使い道だなと思います」と語った。
今回、"人生を変えた10冊"をテーマに本を選んだ上白石は「緊張がほぐれたり、思わずニコニコしてしまったり、吹き出してしまったり、ときにはつらくて涙がこぼれたり、知らなかったことに出合えて殴られたみたいな気持ちになったり、いろんな心を揺さぶってくれるのが本だと思うので、なるべく多岐に渡らせたいなという思いで選びました」とこだわりを明かし、普段は人にモノを勧めることを遠慮しているそうで「あまり押し付けたくないなとか、迷惑かなって思うことがあって私は(オススメすることを)躊躇するんですけど、今回は公式にオススメしていいということで、張り切って選んでまいりました(笑)」と嬉しそうに語った。
中でも、伊坂幸太郎の『アイネクライネナハトムジーク』が本屋で出合った運命の1冊だそうで「本屋さんでこの表紙に一目惚れをしてしまって、絵型と字面と本の雰囲気に強烈に惹かれてしまいまして、表紙だけで買った本です」と回顧し、「今となっては伊坂幸太郎さんの大ファンなんですけど、それまで伊坂さんの作品を読んだことがなかったので、伊坂さんに出会うきっかけとなった本です。5年くらい前のことです」と回顧。特に自分はひとりぼっちだと思っている人に読んでほしいそうで「あなたは絶対に1人じゃないと思えるし、誰かと繋がって生きているんだなと思うし、今後も人だったり出来事だったりと繋がることがあるんだろうなって、人生に少しキラキラとした期待感を抱けるような、運命というものを信じて見たくなるような本だと思うので、自分はひとりじゃないということを知ってほしいです」と熱く語った。
また、イベントでは上白石が書店員体験としてPOP制作体験をする一幕があり、同店の書店員から「目立つ色使いとか、ちょっとしたイラストを入れたりして普段は作っています」とアドバイスを受けた上白石は"イラスト"と聞いて苦笑しつつ、カラフルな文字で“十冊十色”と書くと「それぞれにそれぞれの色があって、ここの10冊だけではなくて、本の数だけいろんな色があるなと思って。我ながらいい感じです!(笑)」と胸を張った。