ブランド総合研究所は9月12日、「企業版SDGs調査2022」の結果を発表した。調査は7月27日~30日、20歳以上の男女2万6,000名(各社1,000名となるように回収)を対象にインターネットで行われた。

  • SDGsの取り組みが最も評価されている企業トップ25

    SDGsの取り組みが最も評価されている企業トップ25

同調査は、SDGsに関する設問と、企業評価に関する設問から構成。調査対象は業界別に売り上げ規模の大きな企業と、SDGsやESGに積極的に取り組んでいる企業を中心に、同社が独自に260社を選出した。

その結果、SDGsの取り組みが最も評価されている企業は「トヨタ自動車」(27.7点)で3年連続の1位に。SDGsに「本格的に取り組んでいる」が18.3%と、他社より5ポイント以上も多い。逆に「全く取り組んでいない」「あまり取り組んでいない」との否定的な回答は6.0%と少数に。続いて、前年5位の「イオン」(22.1点)が2位にランクアップ。前年2位だった「ユニクロ」(21.7点)が3位となったが、点数は前年よりわずかに上昇した。

以下、4位「日産自動車」、5位「サントリー」、6位「パナソニック」、7位「スターバックス」、8位「日本マクドナルド」、9位「アサヒビール」、10位「無印良品」と続き、前年も調査対象だった210社のうち、約75%の企業で前年よりSDGs評価の点数が上昇しており、中でも、11位の「ヤクルト」(19.3点)が前年14.7点から大きく伸長。

そのほか、「パナソニック」「日本マクドナルド」「アサヒビール」「富士フイルム(14位)」「本田技研工業(18位)」「キユーピー(21位)」なども大きく点数を伸ばしている。

  • SDGsの取り組みが最も評価されている企業トップ26-100

    SDGsの取り組みが最も評価されている企業トップ26-100

  • SDGsゴール別の評価

    SDGsゴール別の評価

次に、調査対象の企業に対して、17のゴールの中から各社が取り組んでいると思うものを選んでもらい、その結果を、260社の平均が高いゴールから順に並べてみたところ、「8.働きがいも、経済成長も」と「9.産業と技術革新の基盤を作ろう」がともに6.2%でトップに。いずれも最高スコアは「トヨタ自動車」で、それぞれ12.1%、16.0%だった。

また、「6.安全な水とトイレを世界中に」は、260社の平均が3.5%だったのに対し、最大値となったのはTOTOの20.6%。同様に「7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」はコスモ石油の18.7%と、いずれも関連する業界の取り組みがよく知られているケースといえる結果に。なお、前年より平均点が伸びている項目が多かった。

さらに、どのゴールに関する活動が各社のSDGs取り組みの評価につながりやすいかを分析した結果、最も影響が大きいのは「15.陸の豊かさを守ろう」で、次いで「12.作る責任、使う責任」「16.平和と公正をすべての人に」「8.働きがいも、経済成長も」と続いた。

  • ESG活動への評価について

    ESG活動への評価について

同調査では、各社のESG活動への評価についての質問も設けた。その結果、260社平均では「商品やサービスが信頼できる」(9.8%)、「環境に配慮している」(7.8%)、「社会貢献活動をしている」(7.1%)が上位となった。