日本テレビ系大型特番『24時間テレビ45』(8月27~28日)のスペシャルドラマとして、劇団ひとりが監督・脚本、浅野忠信が主演を務める『無言館』(27日21:00頃~)が放送されることが25日、明らかになった。劇団ひとりが地上波ドラマの監督兼脚本を担当するのは、初めて。

  • 劇団ひとり(左)と浅野忠信=日本テレビ提供

同作は、戦争で亡くなった画学生(=美術学校の学生)の作品を集めた実在する美術館「無言館」設立のために全国を駆け巡ったある男の物語で、実話をもとに描くヒューマンストーリーだ。

太平洋戦争の最中、「あと10分、あと5分でいいから描かせてくれ…」と、出征する直前まで絵を描き続けた画学生がいた。「生きて帰ってこられないかもしれない」と、彼らに残された時間の中で描かれたのは、故郷の畦道、夢に描いた家族団らんのひと時、愛する女性など、驚くほど穏やかな絵ばかりだった。

主人公・窪島(浅野)は、戦没画学生の絵を展示する美術館「無言館」の設立を目指し、絵を集めるために、全国各地の遺族のもとを駆け巡る。建設費の問題や、遺族からの非難など、多くの壁にぶつかり、「金儲けばかりで、戦争のことなんて何も考えなかった俺がこんなことしていていいのか…?」と自問自答する窪島だが、様々な困難と葛藤を乗り越えた先には、感動の奇跡が待っていた――。

「無言館」は長野県上田市に実在する美術館。実際に、窪島誠一郎氏が集めた戦没画学生らの絵が展示されており、後世に向けて戦争を語り継ぐ場所となっている。

コメントは、以下の通り。

■劇団ひとり
まだまだ撮影は序盤ですが、名優たちの人間味あふれる芝居に魅せられる毎日です。ただ頷くだけで、ただ見つめるだけで、なんとまぁ絵になることか。この感動を皆さんと共有できる日を楽しみにしております。

■浅野忠信
劇団ひとり監督と仕事ができるのが本当に嬉しいです。監督はとても熱心に芝居を見てくれて色んな可能性を演出してくれるので演じていて面白いです。いつの時代も芸術が人々の心を動かすだけでなく、人生そのものに強い影響をもたらしていたことがわかる内容にも強く感動しています。

■『24時間テレビ』宮崎慶洋プロデューサー
「無言館」に飾られている作品、戦没画学生が家族や恋人を描いた絵からは、愛する人に「会いたい!」という無言のメッセージを感じました。2022年は世界中の人々が改めて平和を意識した年。当たり前のように過ごしている日常がとても幸せであることが、このドラマを通じて伝わったら嬉しいです。浅野忠信さん演じる無言館の館長は、戦没者の遺族を訪ね、大切な絵を預かり美術館を開いた型破りな人物。この唯一無二の主人公を、劇団ひとり監督が描いたら一体どんなドラマが生まれるのか?今からとても楽しみです。

  • 無言館=同