マイナビは7月19日、「2023年卒企業新卒採用活動調査」の結果を発表した。調査は6月3日〜20日、3,176社を対象に行われたもの。

  • 採用予定数の対前年比較

まず、23年卒の採用予定数については「前年並み」が69.3%で最も高く、次いで「(前年より)増やした」(22.1%)と続いた。21年卒はコロナ禍で採用予定数を「(前年より)減らした」企業が2割を超えていたのに対し、22年卒以降では「増やした」が2年連続で増加している。

6月時点の採用充足率が「5割以上」である企業は44.3%で、コロナ禍前である20年卒の44.2%と同水準となっている。採用活動における現時点での問題点は、「母集団(エントリー数)の不足」(55.6%)が前年より21.2%増に。「選考受験者数の不足」(44.3%)も、前年より14.0%多かった。

  • 採用予定数に対して現在採用が確定している割合

同社が実施した23年卒の学生調査では、3月時点の就職活動の予想は「先輩よりも(かなり+多少)厳しくなる」が26.6%と前年比で34.0%減少していたほか、6月末時点での選考受験社数は「11社以上」の割合が46.7%で前年より6.1%減った事が分かっている。

エントリーした学生の印象を聞いたところ、「前年と大体同じ印象」が54.5%で最多だった一方で、「前年よりも採用したいと思う学生が少ない」が前年より9.1%増の25.2%となっている。企業に現時点での満足度の理由を聞くと、採用したいと思う学生が少ない企業からは「適性・志望度は例年に比べ高くはない」「能力・自社マッチ度が充分な学生に内々定を出せていない」というコメントが見られた。

  • エントリーがあった学生の印象

「23年卒として採用する人材が入社何年後に活躍することを期待しているか」を聞いてみると、「3年目」が45.7%で最多となった。また、3年目以降の割合を合計すると81.7%に。

  • 23年卒として採用する人材が入社何年後に活躍することを期待しているか

採用広報で今後アピールすべきと思う項目については、「SDGsに取り組んでいること」が31.6%で1位となった。また、上場企業においては「ダイバーシティ&インクルージョンに取り組んでいること」は21.2%で非上場企業の6.4%を大きく上回った。

  • 今後、採用広報でアピールすべきだと思うこと