東晶貿易が運営する転職メディア「転職サイト比較plus」はこのほど、全国の20代に対して「出世欲」に関するアンケートを実施し、結果を公表した。

同調査は2022年6月3日〜10日、全国の20〜29歳の男女2,327人(内訳:男性1,127人、女性1,200人)を対象に実施したもの。

  • 20代のうち、現在会社内で役職についていないのは約85%

全国の20代に対して現在会社内で役職についているかを調査したところ、現時点で社内で役職をもらっていない人の割合は、85.3%という結果になった。

企業によっても異なるが、20代のうちはまだプレイヤーとして経験を積むことも多いため、納得のいく結果となっている。

  • 20代のうち今後出世したいと考えているのは22.4%

全国の20代に対して、今後出世したいと考えているかについて質問したところ、約22%のみの20代が出世したいと回答。20代のうちはまだキャリアプランが固まりきっていないため、現時点ではまだ出世に対してビジョンが固まり切っていない人が多いという結果となった。

  • 出世したい人の理由でもっとも多いのは、「給料を上げたいから」

出世したいと回答した14%の20代に、その理由について調査したところ、大多数の人が給料を上げたいことを理由に挙げている。その他の理由については、回答がまばらに集まる結果となった。

20代は他の年代に比べて、比較的収入が低い傾向にあるため、より良い生活水準を求めて上の役職を狙う人が多いことが予測される。

一昔前までは仕事をする上で出世=仕事のやりがいとしてとらえられがちだったが、最近では社内での評価以外にやりがいを見出す人が増えていることがわかる。

  • 出世したい20代が狙うのは中間管理職が多数

出世したい20代に対して、どの程度まで出世したいかを聞いたところ、課長クラス・部長クラス等の一般的に中間管理職と呼ばれるポジションを選択する人が多い結果に。ただし他の回答からもわかる通り、比較的まばらに回答が分散されている。

  • 出世したくない人の理由第1位は「責任のある仕事をしたくないから」

出世したくないと回答した20代に対して、その理由について聞いたところ、「責任のある仕事をしたくない」「プライベートを大事にしたい」の2つに回答が集まる結果となった。

出世して管理職になると、段々と責任のある仕事を任されることも増えていく。また仕事に打ち込む機会も増えていくので、プライベートに仕事が食い込んでくることも避けたい考えを持っている20代が多いことが推測できる。回答項目を全体的にみても、出世したいと思わない理由の大半が「ワークライフバランス」を重視したものとなっている。

近年の給与の低下、出世したい20代の「給与UPを狙いたい」という回答項目から、現代の仕事で得られる報酬と付随する責任が釣り合っていない現状があると推測できる。

今回、20代を中心にアンケートをとった結果、約8割の人が出世したくないと回答。多くが管理職就任に伴う「責任のある仕事」「ワークライフバランスを取りづらくなる」状況を避けようとする傾向にあることがわかった。

しかし全体的にみると、約14%が出世したいと回答し、その大多数が給与を上げることを目的に上の階級を目指していることもわかる。

結果、20代の中でも生活レベルの向上に貪欲な人と、生活や安定を重視した人とではっきり分かれる結果となった。