エヌエヌ生命保険はこのほど、全国の中小企業経営者の息子・娘である20〜59歳の男女728名を対象に事業承継に関する調査を実施し、結果を公表した。

同調査は2022年4月22日〜4月23日、日本全国の中小企業経営者の息子または娘(20〜59歳)728名を対象にインターネット調査にて実施。なお同調査では、従業員300人未満の規模の「会社経営者(社長、会長、取締役)」を中小企業経営者と定義している。

  • 会社の事業を「継ぐ予定」は24.0%で、およそ4人に1人

中小企業経営者の息子・娘728名に、会社事業の承継予定を聞いたところ、「継ぐ予定」の回答は24.0%に対し、「継がない予定」の回答は60.7%にのぼった。

  • 「継ぐ予定」の息子は34.3%、娘は13.7%にとどまり、約20ポイントの差

回答者の属性を息子と娘に分けて回答の傾向を見たところ、息子は「継ぐ予定」が34.3%に対し、娘は13.7%と、約20ポイントの差があった。

  • 会社の事業承継について「一度も話したことはない」が最多に

また、親が経営する会社の事業承継について話し合ったことがあるか聞いたところ、「一度も話したことはない」が最も多く46.2%を占め、「何度も話したことがある」は31.3%、「十分に話し合ったことがある」は8.0%だった。

  • 37.2%が親が経営する会社に関与し、役職では「取締役・役員級」(40.2%)が最多

さらに、親が経営する会社に仕事として関与しているか聞いたところ、37.2%が関与しており、役職では「取締役・役員級」(40.2%)が最も多く、次いで「一般社員」(34.3%)、「部長・課長級」(12.9%)、「アルバイト」(10.7%)の順となった。

  • 継がない理由の1位は、「他に後継者候補がいるから」(31.2%)

会社の事業を「継がない予定」と回答した442名に対して、その理由を聞いたところ、「他に後継者候補がいるから」の回答が最多で(31.2%)、「会社経営に興味がないから」(26.0%)、「自分は経営者に向いていないと思うから」(23.3%)と続いた。

  • 経営者の経営存続が難しい場合、「兄弟姉妹」(30.1%)が代表を務める

また、経営者の経営存続が難しい場合、誰が代表を務めると思うか聞いたところ、「兄弟姉妹」(30.1%)が最も多く、「わからない・考えたこともない」は27.1%、「会社役員・会社従業員(家族・親族以外)」が23.1%と続いた。一方で、5.9%が「自分」と回答しており、「継がない予定」としつつも万が一の際は自身が事業承継者になる可能性を考えていることもわかった。

  • 会社の事業を継ぐ理由、最多は「廃業させたくないから」(56.6%)

会社の事業を「継ぐ予定」と回答した175名に、その理由を聞いたところ、最も多かった回答は「廃業させたくないから」(56.6%)で、次いで「親に頼まれたから」(33.1%)、「会社経営に興味があるから」(21.1%)だった。

  • 「歴史ある会社を存続させたいから」の回答率は、代数を重ねるごとに増える

経営者(親)の代数ごとに事業承継をする理由を見たところ、「歴史ある会社を存続させたいから」の回答率は「1代目」が8.8%に対し、「2代目」では19.7%、「3代目以上」では38.9%だった。

  • 事業承継に際し心配・不安なこと、最多は「資金繰りなど経営状況」(38.9%)

また、会社の事業を「継ぐ予定」と回答した175名に、事業承継に際し、心配・不安なことを聞いたところ、最も多かった回答は「資金繰りなど経営状況」(38.9%)で、次いで「自身の経営者としての能力」(30.3%)、「仕入れ先や顧客との関係」(25.7%)、「会社の将来」(25.1%)と続いた。

  • 親が経営する会社の魅力、最多は「地域社会に貢献している」(28.0%)に

親が経営する会社の魅力については、最多は「地域社会に貢献している」で28.0%となった。次いで「顧客をはじめ社会の要望にこたえている」が26.2%と、社会との関わりについての回答が目立っている。また、会社事業を「継ぐ予定」と「継がない予定」での回答差を見たところ、全体的に「継ぐ予定」の回答率が高い結果となった。

  • 他の家庭との違い、約6割が感じたことがあると回答

また、経営者の子どもである点で、他の家庭との違いを感じたことはあるか聞いたところ、「感じたことがある」(28.7%)、「少し感じたことがある」(28.6%)を合わせた約6割(57.3%)が感じたことがあると回答。

自由回答記述には「自身の名字が会社名である」「親の顔に泥を塗るようなことはできないと小学生のころから思ってきた」「家に仕事の電話がかかってきたり、取引先の方が来たりする」など日々の生活のなかで親が経営者と感じるエピソードが寄せられた。

会社事業を「継ぐ予定」・「継がない予定」の回答率の差を見ると、「継ぐ予定」の「感じたことがある」が77.1%に対して、「継がない予定」の「感じたことがある」は50.5%と26.6ポイント差が生じている。

  • 25.8%がアドバイスに興味が「ある」と回答

さらに、他の中小企業経営者やその家庭での悩みの解決に向けてアドバイスすることに興味があるか聞いたところ、4分の1にあたる25.8%が「ある」と回答した。

  • アドバイスへの興味、「継ぐ予定」の方が「継がない予定」より27.6ポイント高い

会社事業を「継ぐ予定」・「継がない予定」かで、アドバイスをすることに興味があるかどうか差を見たところ、「継ぐ予定」(45.7%)の方が「継がない予定」(18.1%)より27.6ポイント高い結果となった。

  • 「事業の発展・変革」(59.0%)へのアドバイスへの関心が最も多い

他の中小企業経営者や、その家庭での悩みの解決に向けたアドバイスに興味があると回答した188名に、どのようなアドバイスに興味があるか聞いたところ、「事業の発展・変革」が最も多く59.0%だった。