NEXERが運営する日本トレンドリサーチは、「教員免許の更新制度に関するアンケート」を実施し、その結果を5月30日に発表。同調査は、5月18日~24日の期間、全国の男女600名を対象に行われた。

  • ご自身は「教員免許」保有していますか?

5月11日、参院本会議で「教員免許更新制度」の廃止を含む改正法が可決し、成立した。現在(2022年5月時点)、教員免許には10年間の有効期限があり、すでに教員として働いている場合は、10年ごとに講習を受け更新手続きをする必要がある。だが、この現行制度が7月から廃止となる。

そこで「教員免許更新制度」の廃止について、どのように感じているのかアンケートを実施した。

はじめに、「教員免許」を保有しているか尋ねたところ、「現役の教員である」という人は4.2%、「現役の教員ではないが保有している」人は15.8%、「保有していない」人は80.0%だった。

  • 「教員免許」の更新制度が廃止されることについて、どの様に感じますか?

続いて、7月から「教員免許」の更新制度が廃止されることについて、どのように感じるかを尋ねた。すると、「現役の教員である」という人は88.0%が「賛成」、「どちらかというと賛成」が8.0%という結果に。合わせると96.0%で、教員として働いている多くの人は「教員免許更新制度の廃止」に賛成しているようだとのこと。あわせて、「反対」との回答は1人もいなかった。

続いて、「現役の教員ではないが保有している」という人も「賛成」との回答が最も多く、45.3%、「どちらかというと賛成」も20.0%で合わせると、6割以上が賛成という結果に。

一方で、教員免許を「保有していない」人は「どちらかというと反対」が最も多く33.8%、「反対」は23.8%、合わせると半数以上が「教員免許更新制度の廃止」に反対の気持ちがあることが判明した。

「賛成」「どちらかというと賛成」の理由には、「全員が教員をしているわけではないので10年の更新があるとそのために今の仕事を休まなければならない」(20代・女性・「現役の教員である」)、「形だけの教員免許更新であればあまり必要性を感じないのと、教員免許更新する時間や手間をもっと別のことに使った方が良いと感じるため」(40代・男性・「保有していない」)などの声が寄せられた。

一方、「反対」「どちらかというと反対」と回答した理由として、「教員の質を保つために必要だと思うから。 ただ、 教員としての指導や研修の実績が十分と認められる者は、 更新免除や運転免許の優良講習のような簡易化という融通はあってもいいと思う」(40代・女性・「保有していない」)、「10年たつと色々変わる面もあるので特に教師のように他人に教える立場の人は更新制度は必要だと思う」(70代・女性・「保有していない」)などの意見があがった。