■ただ毎日が過ぎていく感覚の時期も
――以前、望月さんが『監察医 朝顔 第2シリーズ』に出演されていたときに取材させていただきました。それから2年ほど経ちましたが、この期間はどんな風に過ごされていましたか?
生きてる感じがしない時期がありました。たぶん新しいものを取り入れていなかったから、気持ちが動いていなかったのかなと今は思うんですけど、その時期はただ毎日が過ぎていく感覚でした。
――気持ちが動いていない、というのは?
もちろん仕事は頑張っていましたが、コロナ禍でもあり、自分が心を動かされるものに新たに触れてなかったというか、大好きなゲームもルーティーンの一つになっているような日々でした。芝居のレッスンコーチにこういう話をしたら、「年齢的にそうなるんだよ」と言われて、役者のお仕事をしているからというわけではなく、そういう時期が誰しもあるらしいです。
――違う人生を歩んできたはずなのに、ある年齢になったら同じような精神状態になるのは不思議ですよね。今はその状態を脱することはできましたか?
特にきっかけがあったわけではないのですが、「自分は何をやってるんだろう?」と思い始めて、そこからちょっとずつ抜け出していくことができました。
――良かったです! では最後に、『元彼の遺言状』第3話の見どころを教えてください。
僕はミステリーを観る時は「観るぞ!」という風に、結構カロリーを使わないと観ることができないのですが、『元彼の遺言状』はそうではなく、ポップな部分もあって観やすいというところが一つのポイントです。
あとは、「本気でそんなことできると思ったの?」と思うような黒丑の浅はかなところも人間らしくて、その人なりの深みがあって、そういうキャラクター一人ひとりの親しみやすさとミステリーが合わさった部分も見どころだと思います。
望月歩(もちづき・あゆむ)
2000年9月28日生まれ。2014年、宮部みゆき原作の映画『ソロモンの偽証』にて中学生・柏木卓也役を怪演し話題に。2019年には『五億円のじんせい』で映画初主演を果たす。主な出演作は、TBS系『アンナチュラル』、日本テレビ系『3年A組-今から皆さんは、人質です-』、NHK連続テレビ小説『エール』、フジテレビ系『監察医 朝顔 第2シリーズ』など。2022年5月7日よりNHK『17才の帝国』がスタート。6月17日公開予定の映画『妖怪シェアハウス-白馬の王子様じゃないん怪-』では、主人公・澪の恋(小芝風花)の相手役を演じる。
ヘアメイク:服部さおり
スタイリスト:有本祐輔(7回の裏)
Tシャツ:23,100円/ラッピンノット(HEMT PR)