■何か一つでも欠けていたら……

念願の女優業をスタートすると、『CanCam』の専属モデルにも抜擢。モデルとしてのキャリアも順調に積み重ねた。さらに、人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)に出演し、「出川ガール」として体を張る姿がお茶の間に認知された。

「ありがたいことに、女優業以外のお仕事も楽しみながら続けさせていただいています。私の場合、色々なお仕事が繋がって、今お芝居ができていると思っていますので、何か一つでも欠けていたら、多分こうして取材をしていただくこともなかったのかなと思います」

その一方で、バラエティと女優業の両立に難しさを感じることもある。

「バラエティのイメージがあると、『本気でお芝居したいの?』『ちゃんと演技できるの?』という風に思う方がいるかもしれません。でも、私はモデルもバラエティもお芝居も中途半端にするのではなくて、一つひとつに真剣に向き合っていますので、そういうネガティブな意見は気にとめず、自分が信じたことをこれからもやっていきたいです」

ある俳優は言った。役者は自分の経験をもとに、他人の人生を生きるという途方もない作業を行っている、と。つまり、バラエティに出演した経験は演技に還元され、唯一無二の武器として、女優業へとポジティブに作用するのではないだろうか。

「私は絶対にそうだと信じています。それはバラエティ番組で体を張った経験が演技に繋がるということではなく、カメラの前に立った時の緊張や恐怖心などは、番組で色々と挑戦することで、度胸がついたと思います」