エマ スリープ ジャパンはこのほど、3月18日の「春の睡眠の日」に合わせて、睡眠の質についてオンライン説明会を開催。日本人の睡眠の傾向を発表するとともに、どうしたらよく眠れるようになるのか、具体的に解説していった。
日本人の睡眠の傾向
同社カントリーマネージャーの小原拓郎氏、またゲストとして一級建築士でインテリアコーディネーターでもある吉田美帆氏が登壇した。その冒頭、小原氏は同社が実施した「新生活における睡眠と睡眠環境に関する意識調査」の結果を公表した。
20~50代の男女1,045人を対象に2月24日~28日に実施したインターネット調査で、それによれば「8時間以上の睡眠が理想」と答えた人は42.8%だった。若者ほど睡眠時間が必要と感じているようだ。しかし実際の睡眠時間は「6時間」が最多の37.3%。この結果に小原氏は「理想の睡眠時間に達していない人が多い。理想と現実の差が見て取れます」と指摘する。
ベッドや布団に入ってからの入眠時間は6~15分以内が24.9%、16~30分以内が27.2%(最多)。小原氏は、多くの人が睡眠負債に陥っている可能性を示唆する。
それでは良い睡眠を得るため、人はどのようなことを実践しているのだろうか。「良い睡眠を得るために実践していることはありますか? 」という問いには、上位から「お風呂にゆっくりつかる」(34.3%)、「部屋の照明を明るくしすぎない」(28%)、「食事は就寝の2時間以上前に済ませる」(26.6%)、「ストレッチをする」(16.8%)と続いた。
寝室の部屋づくりで実践していることについては、「遮光カーテンにしている」(30.3%)、「落ち着いた色調に部屋を統一する」(24.8%)、「北まくらにしない」(18.4%)、「室温を適度に管理する」(14.9%)という順だった。「北まくらにしない」は、いかにも日本的。ちなみに睡眠先進国であるドイツでは室温の管理、遮光カーテンの使用などが高い割合だったそうだ。
良い睡眠のためには何が必要?
ここで吉田氏は、良い睡眠のためにはサーカディアンリズム(体内時計のリズム)が大事であると説明。ポイントはカーテンにあるという。
「例えば多くの人が使っている遮光カーテンですが、朝の目覚めを良くするためには不向きです。朝日で自然に起きるのが一番良い。そのため、完全に光を遮断する暗幕のようなカーテンは選ばず、等級で言うところの3級あたり、ある程度の光を通すカーテンを選ぶと良いでしょう。人は朝日を浴びるとセロトニンが分泌され、夜の睡眠の質が上がります。起きたら、すぐにカーテンを開けて朝日を取り入れましょう」と説明。
窓を開けて換気することの大切さから、ブラインド、ロールスクリーンよりも、開けやすいカーテンのほうが良いと話した。
次に、スムーズに入眠するためのコツについて。まず、寝る前の時間をどのように過ごすかがポイントになる。いわゆる“プレ睡眠タイム”の質を上げるため、照明器具を工夫する。
例えば、天井の大きなシーリングライトひとつで済ますのは「完全にNG」(吉田氏)で、サイドテーブルに間接照明を用意すると良いそう。「ホテルのベッドルームのような環境です。高い位置から照らす白い光は、昼間の太陽と同じ。交感神経が優位になり、身体が活発に動きます。一方で低い位置からオレンジの光が照らすことで、海に沈む夕日を眺めるのと同じ効果が得られます」と吉田氏。なお、寝る前はスマホ、タブレットは見ないこと。「効果が台無しになる」とした。
最後に、ぐっすり眠れて夜中に起きない部屋について説明。重要なのは「環境を一定に保つこと」で、寒くなる、暑くなる、まぶしい、うるさいといったことを避ける。
例えば、ベッドを入り口の側に置くと、後から入ってきた家族が気になり、音、風、光でも起きてしまう。ベッドの置く位置に気を付けるだけでも眠りが変わると指摘する。室温、湿度を保つために加湿器、除湿機をうまく使い、乾燥するエアコンよりオイルヒーターがおすすめ。
ベッドリネンにもこだわる必要がある。例えば麻は肌触りもよく、夏は清涼感があり、冬も保温性が高くて温かいため、1年を通して使用できると提案した。
最後に、春からの新生活に向けて再び小原氏が説明。寝具は自分にあったサイズ、硬さが重要だが、実際に寝てみないと分からない。そこで同社では、100日間のお試し期間をもうけ、エマ・マットレス、エマ・ピローなどを自宅で試せるようにしたという。また「新生活応援セールとして、3月31日まで割引キャンペーンも開催しています。ご活用いただければ」とアピールした。
ちなみに小原氏によれば、ベッドの大きさの目安は肩幅+60cm以上。硬さは体型、寝姿勢、好みにもよるが、寝返りがスムーズにできる硬さ、身体の一部に負担がかからない硬さが重要とのことだった。