東京・竹芝のラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフコレクション」で提供されているのは、「アフタヌーン・エキシビジョン」と銘打った新感覚アフタヌーンティー。どんなものなのか体験してきた。

  • メズム東京、オートグラフコレクションのアフタヌーン・エキシビジョン「パラソル(Parasol)」

提供される場所は、同ホテル16階にある「芸術家(アーティスト)のアトリエ」がコンセプトのバー&ラウンジ「ウィスク」。アフタヌーン・エキシビジョンは、名だたる巨匠の名画を、遊び心あるスイーツとこだわりのセイボリーやペアリングモクテルで表現した新感覚のアフタヌーンティーシリーズだ。

2020年11月に提供開始され、およそ4カ月ごとにテーマとなる絵画を変えており、第1弾はスペインの画家サルバドール・ダリの代表作「記憶の固執」の世界観を表現した「メモリー(Memory)」、第2弾はオランダの画家フェルメールの代表作「真珠の耳飾りの少女」を再現した「パール(Pearl)」、第3弾は巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチの代表作「最後の晩餐」の情景を表現した「サパー(Supper)」、第4弾はフランスの画家エドゥアール・マネの代表作「笛を吹く少年」をモチーフにした「ファイファー(Fifer)」を提供してきた。

第5弾となる今回(3月1日〜6月30日)は、印象派を代表するフランスの画家クロード・モネの代表作の一つである「散歩、日傘をさす女性」の世界観を表現した「パラソル(Parasol)」。

「散歩、日傘をさす女性」を表現したケーキ&モクテル

まず目を引くのが、「散歩、日傘をさす女性」を表現したケーキ。ケーキの野原はふわふわとした食感のピスタチオビスキュイと可愛らしい食用花で、揺れる草花を映し緑色に染まる日傘をピスタチオクッキーで、野原に佇む女性と風になびくベールのシルエットをホワイトチョコで、白いドレスはフランスで親しまれている苺のケーキ「フレジェ」で表現している。

  • 「散歩、日傘をさす女性」を表現したケーキ

ペアリングモクテル(綿あめ/牛乳ゼリー/マスカットゼリー/マスカット/エルダーフラワー/ソーダ)が表現しているのは、女性の背後に広がる晴れやかな青空や白い雲、射し込む陽光。メインのケーキとあわせて絵画の情景ができあがる。

  • 「ペアリングモクテル(綿あめ/牛乳ゼリー/マスカットゼリー/マスカット/エルダーフラワー/ソーダ)」と「ペアリングモクテル(レモン/アールグレイ/梅/ソーダ/セルフィーユ)」

モネの生涯をたどるスイーツ&セイボリー8種

モネの生涯をたどるように楽しめるのが、モネゆかりの地や時代にちなんだ8種類のスイーツ&セイボリー。

  • 年表をたどるように楽しめるスイーツとセイボリー

  • モネが誕生した1840年頃にパリの菓子職人によって考案されたお菓子「サントノーレ」、少年時代に移り住んだノルマンディー地方で18世紀に考案された"愛の泉"という意味の歴史あるお菓子「ピュイダムール」

  • サロンへの挑戦をした19世紀半ばにパリの菓子職人が考案した「サバラン」。カミーユと正式に結婚し兵役を逃れるためイギリス・ロンドンに渡った1870年にちなみ、イギリスのティータイムには欠かせない「スコーン(ベーコン風味)」

  • 19世紀大英帝国を繁栄に導いたヴィクトリア女王の名を冠したイギリス定番のお菓子「ヴィクトリアサンドイッチケーキ」。モネがパリ近郊で仲間たちと「第一回印象派展」を開催、「散歩、日傘をさす女性」を制作した19世紀後半に生み出された人気菓子「フィナンシェ・サレ(オリーブ風味)」

  • モネがヨーロッパ各地の制作旅行で訪れたブルターニュ地方発祥の「ガレット」、生涯を閉じたノルマンディー地方の郷土菓子「ミルリトン」

これらのスイーツ&セイボリーに合わせるのは、「ペアリングモクテル(レモン/アールグレイ/梅/ソーダ/セルフィーユ)」。モネの故郷であるフランスで主流の香りづけされたフレーバーティーに、日本好きのモネにちなみ和の要素も取り入れたそう。

平日1日15食限定。提供時間は14時〜、15時~の2回。料金は5,350円(15%のサービス料込み)。予約は2日前の22時までWEBから受け付けている。

「散歩、日傘をさす女性」を再現したケーキとモクテル、そしてモネの生涯に思いを馳せるスイーツ&セイボリー。アフタヌーンティーを楽しみながらまるでアート鑑賞をしているかのような午後のひとときだった。

  • 美しいウォーターフロントの絶景とともに午後の芸術鑑賞を