2021年に新語・流行語大賞にノミネートされ、近年関心が高まる「フェムテック」。生理や更年期など、女性特有の悩みをテクノロジーで解決するプロダクトやサービスを指す単語だ。今回はフェムテックイベント「FEMTECH ZONE」に潜入し、今注目のアイテムやサービスをチェックしてきた。

  • オーガニックコットンの布ナプキン 華布

2月8日~10日に開催された、健康業界の企業向け展示会「健康博覧会」内で、ウーマンズが開催したフェムテックイベント「FEMTECH ZONE」に潜入。200以上の製品やサービスが集結する中で、ここでは生理(月経)にまつわる「吸水ショーツ」や「月経カップ」などのアイテムを紹介していく。

生理用品というと、紙ナプキンやタンポンがスタンダードな人も多いだろう。しかし、最近では洗って繰り返し使うことができる、吸水ショーツや月経カップなどが登場している。早速どんなものがあるのかをみていこう。

オーガニックコットンの布ナプキン 華布

オーガニックコットン100%にこだわって作られた布ナプキン「華布」は通常のコットンと比較して、約2倍もの空気を含んでいるため、吸水性や通気性に優れており肌に優しいという。サイズや種類が複数あるのだが、経血量に合わせてLサイズとMサイズを重ねて使うなど、通常の紙ナプキンとは少し異なる使い方をする。

  • スナップ付きライナーは開いている段階では、ハンカチか何かだと思う

また、最大の特徴はそのフォルム。ナプキンとは一見わからないため、洗濯や持ち運びに非常に便利。触り心地も想像以上にさらりとやわらかく、身に着けやすい。

  • 端についているボタンを留めてスナップ付きライナーに。これだけであれば軽い尿モレやおりものシートとして、ここに経血量に合わせた布ナプキンをプラスして生理の布ナプキンとなる

OLTER SHORTS(オルタショーツ)

老舗ドレスメーカー「アサクラ」が手掛ける吸水ショーツ「OLTER SHORTS(オルタショーツ)」。ドレスメーカーが開発したとあって、豊富なカラーバリエーションや細かなレースのあしらいなど、デザイン性にもこだわったアイテムだ。

  • パッケージもかわいらしい「OLTER SHORTS(オルタ)」

さらに、ジーパンなどのパンツスタイルでも、ショーツが目立ちにくいシームレスなデザインで、憂うつな生理期間もファッションを楽しめるよう工夫がされている。気になる機能は5層構造になっており最大40ml、ナプキン4枚分の吸収力を実現しているという。

  • レギュラータイプ、レースタイプ、フルタイプなど、シチュエーションに合わせて形などを選べる

続いては、第三の生理用品とも呼ばれる「月経カップ」アイテムをチェックしていこう。

Cata-MEDICA

日本製の月経カップ「Cata-MEDICA J-type」は、もともと医療機器メーカーだった「カーターテクノロジーズ」が開発・製造した商品。表面には特殊加工を施し、さらにグリップを設置することで、膣への挿入しやすさ・取り出しやすさを実現しているという。

  • (左)「レンチンカップ Cata-MEDICA」(右)「Cata-MEDICA J-type」

また、個人的に注目したいのが「レンチンカップ Cata-MEDICA」だ。月経カップ用の消毒容器なのだが、水を入れ、レンジで温めるだけで、消毒が完了をする便利グッズ。

やはりどれだけ経済的と言っても、手間がかかるとなかなか手が出しづらい。負担をいかに減らしてくれるかも、日常アイテムにできるか否かの境目であろう。本商品は、お手入れまでサポートしてくれるのが嬉しいポイントだ。

  • 「月経カップCata-MEDICA」※こちらは海外製の月経カップ

Fairy Cup(フェアリーカップ)

日本は月経カップにおいて後発的な国である。そのため、月経カップが日本に入ってきた当初、海外のものを使用していた女性も少なくなかったという。人種が違えば体型も異なるものだが、EXIAが手掛ける「Fairy Cup(フェアリーカップ)」は日本人女性を意識したサイズ感に設計されているそうだ。

  • アプリケーターや折り畳み式洗浄・除菌カップなども販売されている

また、不慣れな人用に月経カップを膣内の正しい位置まで挿入できる、アプリケーター付きの商品「Woman Cup(ウーマンカップ)」も登場している。

実際、筆者も以前に何度か月経カップにトライしたことがあるが、挿入が慣れないと少し難しい。これが正しい位置なのだろうか……と最初は不安になることもあったので、初心者にとっては心強い味方だろう。

  • (左から)「ピアジュールウーマンボディウォッシュ、「ピアジュールウーマンソープ」、「ピアジュールウーマンボディクリーム」、「ピアジュールウーマンジェル」

ちなみに、同社は月経カップだけでなくデリケートゾーンケアブランド「pia jour(ピアジュール)」も展開している。デリケートゾーンに使用できるボディウォッシュやボディクリームなど、センシティブな部位をさまざまな角度からサポートしてくれる。


「生理用品」と一口に言っても、想像以上に多彩な選択肢があったことを今回の展示会で感じた。現在のサニタリーライフに満足がいっていないという人は、ぜひ記事を参考に新たなチョイスを考えてみてはいかがだろうか。