女優の佐久間由衣が、東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『おいハンサム!!』(毎週土曜23:40~)の見どころなどを語った。

同作は、ややこしいけど情に厚くて憎めない令和の頑固親父・伊藤源太郎(吉田鋼太郎)と、男を見る目がない三姉妹、由香(木南晴夏)、里香(佐久間)、美香(武田玲奈)、そして全てを包み込む母(MEGUMI)の伊藤家が織り成す「恋」と「家族」と「ゴハン」の物語だ。

  • 佐久間由衣=東海テレビ提供

――伊藤里香とは、どんな役ですか?

里香は旦那さんの前では冷静でいる事が多く、基本的にはチャキチャキ動く女性です。自分が育ってきた環境の中では当たり前だと思っていた“味付け”や“食卓のルール”が、旦那さんと暮らす中で少しずつズレを感じて、それが不満となってしまう…。これは既婚者の方にとっては大なり小なり“あるある”なんじゃないかと想像しています。里香は一見、冷静で賢そうに見えますが、家族といる時はそれだけではない部分だったり、ちょっと酒癖が悪いとところとか(笑)、タガが外れる瞬間もあるので、そういうシーンでは思いっきりやっていきたいと思っています!

―― 里香と佐久間さん、似ている点と似ていない点は?

第3話で「冷蔵庫地図」という言葉が出て来ましたが、そのエピソードはすごく共感できましたね。私の中にも「冷蔵庫地図」があるので(笑)。というのも、私の両親が冷蔵庫にある食材をムダなく料理する姿を見て育ったので、私自身も冷蔵庫の中にあるもので作りたいという理想があって、そこは里香と似ていますね。

似ていない点としては、里香は「一人映画は大丈夫だけど、一人酒と一人ラーメンと一人カラオケは寂しくてムリ」という設定ですが、私は一人で全部できます。一人焼き肉も一人旅も大丈夫です!また「伊藤家の目玉焼き派閥」で言うと、里香は「白身はしっかり焦げ目がつく硬め。黄身もしっとりは残しつつ硬めが好み」なんですが、私は半熟が好き。白身も割と柔らかめで、下にベーコンを敷いて卵と一緒にくっついている状態の目玉焼きが好きですね!

――夫・大輔役の桐山漣さんの印象は?

初共演なのに“桐山さんとのシーン”は、ほぼ“夫婦のスレ違いシーン”ですが、そこは山口監督の演出もあって、重くならないような、逆に思わずクスッと笑ってしまうシーンになるよう、2人で楽しんで演じています。夫婦のシーンは他のシーンと違って、私の中では何かグッと力が入ると言いますか、心でアクションをしている感覚がちょっとありますね!

――両親役の2人と共演しての印象は…?

吉田鋼太郎さんとの現場は、緊張感がありつつも、お芝居中に笑ってしまいそうになるほど、すごく面白くて、「台本に書かれてある事を鋼太郎さんが言葉にすると、なんでこんなに面白くなるん だろう!」と、そのスゴさを目の前で見られる喜びを感じています。普段からとてもジェントルな方で、ハンサムという言葉がとても似合う方ですね! MEGUMIさんとは初共演。現場で私や他の姉妹が困っていたり悩んでいたりすると、すぐに気づいてアドバイスをしてくださって、その優しさに私はいつも安心します。第4話で長台詞があるのですが、台本を読んで自分がイメージしていたものと全く違うものを現場で求められ、すごく難しかったシーンの時、カットがかかる度にMEGUMIさんが「頑張ったね」と、お声掛けをしてくださって本当にありがたかったです。同時に「演技の選択肢って何通りもあるんだ!」と改めて気づかされ、楽しい経験となりました。

――姉妹役の2人と共演しての印象は?

A. お2人とも初共演です。長女の由香役・木南晴夏さんは色んな作品を見聞きしていたので共演が楽しみでした。現場の木南さんは“お姉ちゃん”としてそこに存在してくださるので本当に頼もしく、役についてはもちろん、パン好きと言われる木南さんにパンの情報を聞いたりなど、色んなお話をさせてもらっています。

三女の美香役・武田玲奈さんは、年齢的には私の2つ下ではあるんですけど、現場では頼らせてもらっています。山口監督と何度かご一緒されている事もあり、山口組の空気感にナチュラルに存在されていて、山口組の楽しさと、良い意味での難しさを知っている気がします。そして、私自身は長女なので、次女役として作品に参加するのは未知な部分がいっぱいあったのですが、「お姉ちゃんとはどういう関係で、美香とはどういう関係なのか」を現場でいっぱい感じて、お2人とのオリジナルの三姉妹ができたらいいなと思っています。

――そんな共演者との印象的な現場エピソードは?

実は先日、伊藤家の5人を演じる全員が「乗馬が趣味」という事がわかり、ビックリしました。撮影の合間に「ドラマのエンドロールに乗馬シーンを作ってもらって、5人で海辺を走りたいね」なんて盛り上がっていたんですよ!里香が乗るとしたら…茶色の馬のような気がします!

――本作は「家族と恋とゴハンの物語」…ご自身の「家族との思い出ご飯」とは?

いっぱいありますね~。私が一人暮らしをするまでは、両親と私と妹と弟の家族5人でいつも食卓を囲み、おかずも毎食5種類ぐらいあるような家だったので「家族との思い出ご飯」は本当にいろいろあります。

でも、その中で1つ挙げるとするなら「日曜日の昼のお好み焼き」ですね。佐久間家の日曜日は、父が料理を作る日だったんです。生地は基本的にキャベツがたっぷりで、豚肉や紅生姜など好みのものを大きなボールいっぱいに作って、家族でホットプレートを囲むのですが、1人1枚は絶対に食べるので、いま思えば、父は結構な枚数を焼き続けてくれた事になりますね(笑)。

――最後に、視聴者へのメッセージをお願いします。

第4話は「里香が旦那さんとどうなっていくのか」という所に注目して頂きたいです。それぞれの登場人物が意外な所でつながったりするシーンもあるので、そこは見て下さる方にも楽しんでもらえる所なんじゃないかと思っています。きっと「世間て、狭いですよね」っていう感じになると思いますよ!