――やりたいこともできるようになってきたということですが、ソロになってやりたかったことで実現できてうれしかったことを教えてください。

ツアーができて、ファンの方たちに会いに行けたことは一番大きかったです。自分の中で、もっと頑張ろうって思えたことだったので。

――全国ツアーでファンの方たちの反応を感じていかがでしたか?

やっぱりうれしいですよ。みんな「わぁ!」という顔をしてくれるので、「その顔を待っていたよ」と思いました。「千晃ちゃんに出会えたお蔭で仕事や学校も頑張れる」というメッセージなどもいただいて、1人じゃないんだなって私も思えたし、一緒に支え合いながら進んでいける関係って素晴らしいなって。それが糧になってます。

――きっとAAA時代からのファンの方が多いですよね。

多いですね。そして、ソロになってからファンになってくださる方もいます。私のことを好きって言ってくださるファンの方たちがいらっしゃるので、その方たちに向けて今できることを発信していきたいです。

――35歳の誕生日を迎えた10日には「Billboard Live YOKOHAMA」を開催されましたが、いかがでしたか?

楽しかったです。こんな楽しい誕生日を迎えていいのかなという思いでした。出産して仕事復帰した直後は不安ばかりで、体が元通りに動くようになるのかなという不安もありました。そこから4年ぐらい経って、自分の新しいソロのスタイル、バンドスタイルがやっと出来上がったなと思っています。バンドスタイルは、みんなで音楽を作っている感じが楽しくて、それを届けてファンの方たちが喜んでくれるというのは、すごくうれしかったです。あと、サプライズで誕生日を祝ってもらったのもうれしかったです。

――どんなサプライズでしたか?

とある曲でケーキが出てきたんですけど、ケーキが準備されてたのも知らなかったし、1部公演と2部公演の両方で同じくらいの大きさのスペシャルなケーキが出てきて、スタッフさん頑張ってくれたんだと思いました(笑)。バンドのメンバーがチェンジしているというサプライズもありました。

――チームの皆さん素敵ですね。

そうなんです。そして、バンドメンバーが入れ替わったことに気付いていたのに顔に出さなかったファンの子たちはさすがだなって思いました。「千晃には内緒ね」という空気をわかっているみんなが素晴らしいなと。一体感が生まれていました。

――バンドスタイルがソロのスタイルとして確立されてきたとのことですが、バンドスタイルがいいなと思った決め手を教えてください。

楽しいからです。それに尽きます。スタッフさんが提案してくれたのがきっかけなんですけど、やってみたら楽しくて、音が毎回いい意味で違って聞こえるというのは生バンドならではですが、それを合わせて行く作業がこんなに楽しいんだって味をしめてからは、もっともっと追求してみたいという思いが出てきて今に至ります。踊ることももちろん楽しいなって思いますが、新しい音楽の形を知れた気がして。今はバンドスタイルにハマっています(笑)

――バンドスタイルを確立された今、音楽面ではどんな目標を掲げていますか?

35歳になり、もういい大人な年齢なので、お酒が飲めるような大人の雰囲気を感じられる場所で歌ってみたいと思った1つの目標がビルボードでした。その場所に35歳のスタートで立てたことは大きかったですし、今後もそういった落ち着いた空間で表現できる音楽をやっていきたいというのが1つの目標です。そして、またツアーができたとしたら、いつかはダンスとバンドを融合させてみたいという思いも、大きな目標としてあります。