NHK Eテレで放送されている幼児向け番組「おかあさんといっしょ」。放送開始はなんと1959年で、それ以来、番組の構成は時代によって変えながら、母と子が一緒に楽しめる放送を今もなお続ける長寿番組です。

そんな「おかあさんといっしょ」の進行役といえば、うたのお兄さんとうたのおねえさん。童謡などの楽しいお歌をはじめお絵かきやおはなしなど、いろいろな楽しい時間を届けてくれる存在ですよね。

今回は、歴代うたのおねえさんを振り返るとともに、「歴代うたのおねえさんにまつわる思い出」をテーマとしたアンケート結果もご紹介します。

NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」を知っていますか?

『はい』(91.1%)
『いいえ』(8.9%)

調査の結果、9割以上の人が「おかあさんといっしょ」を知っていると回答しました。ほとんどの人が子どもの頃に視聴していたことがわかります。

歴代うたのおねえさん一覧

歴代のうたのおねえさんは21人。まずは、どのようなおねえさんが出演していたのかを期間含めて紹介します。

【初代】中野慶子

初代うたのおねえさんは、中野慶子さんと、次に紹介する眞里ヨシコさん。当初は「うたのえほん」という幼児向けの歌番組で、中野さんと眞理さんが隔週で担当していました。 中野さんは1961年から1964年まで出演しています。

期間:1961年4月 - 1964年9月

【初代】眞理ヨシコ

中野さんとともに初代うたのおねえさんに就任した眞理ヨシコさん。音楽大学の声楽科在学中の1961年から1962年まで出演していました。番組卒業後は声優としても活躍。

眞理さんは、昭和38年に子ども向けの歌としては大ヒットとなった『おもちゃのチャチャチャ』で、第5回日本レコード大賞童謡賞を受賞しています。

期間:1961年4月 - 1962年9月

【3代目】竹前文子

3代目うたのおねえさんとして活躍した竹前文子さんは、1962年から1964年まで出演。番組卒業後も、子どもへの音楽指導など、音楽関連の仕事を続けているようです。

期間:1962年10月 - 1964年3月

【4代目】水谷玲子

水谷玲子さんは4代目うたのおねえさんで、1964年から1967年まで出演していました。番組卒業後は、おかあさんといっしょ30周年の1989年時点でアメリカ在住とされていました。5代目うたのおねえさんの中川順子さんとは、高校の頃からの友人だったそうです。

期間:1964年4月 - 1967年3月

【5代目】中川順子

5代目うたのおねえさんの中川順子さんは、1964年から1967年まで出演しました。友人だった4代目の水谷さんをきっかけに、うたのおねえさんのオーディションに挑戦されたそうです。

期間:1964年10月 - 1967年7月

【6代目】片桐和子

6代目うたのおねえさんは片桐和子さんです。大学の声楽科卒業と同時にうたのおねえさんとしてデビュー。番組へは1967年から1970年まで出演していました。番組卒業後は、カルチャースクールなどで音楽講師をされています。

期間:1967年4月 - 1970年3月

【7代目】瀬端優美子

瀬端優美子は7代目うたのおねえさんとして活躍。6代目の片桐さんとは同じオーディションで合格しますが、片桐さんとは半年ほど時期をずらして出演していたようです。1967年から1970年までの期間、番組出演していました。

期間:1967年8月 - 1970年3月

【8代目】森晴美

8代目うたのおねえさんの森晴美さんは、後述の斎藤昌子さんとほぼ同時期に番組に出演。宝塚歌劇団出身で、退団後の1970年から1971年までうたのおねえさんを務めました。

期間:1970年4月 - 1971年11月

【8代目】斉藤昌子

森さんとともに8代目うたのおねえさんを担当した斎藤昌子さんは、1970年から1972年まで出演。番組卒業後はソプラノ歌手として活躍したほか、劇団四季のミュージカルにも出演されていたようです。

期間:1970年4月 - 1972年3月

【10代目】小鳩くるみ

10代目うたのおねえさんに就任したのは、小鳩くるみさん。4歳から子役や童謡歌手として活躍していた小鳩さんは、1972年から1974年まで番組に出演しました。

番組卒業後は声優としても活躍。アニメ「アタックNO.1」では主人公・鮎原こずえの声とオープニングテーマを担当しています。 2019年には、ビクターエンタテインメントより「小鳩くるみベストコレクション アタックNO.1の歌~こどものうた」が発売されました。

また、鷲津名都江として目白大学の外国語学部教授を務めていたほか、児童文学研究者、翻訳家としての一面も知られています。

期間:1972年4月 - 1974年3月

【11代目】松熊由紀

11代目うたのおねえさんは松熊由紀さんで、次に紹介する斉藤伸子さんとともに就任。「くまちゃん」の愛称で親しまれ、番組へは1974年から1979年まで出演していました。

期間:1974年4月 - 1979年3月

【11代目】斉藤伸子

斉藤伸子さんは、松熊由紀さんとともに11代目うたのおねえさんとして活躍。出演期間は1974年から1979年です。

期間:1974年4月 - 1979年3月

【13代目】奈々瀬ひとみ

13代目うたのおねえさんとなる奈々瀬ひとみさんは、1979年から1981年まで出演しています。4代目うたのお兄さんである宮内良さんとともに番組を盛り上げました。

期間:1979年4月 - 1981年3月

【14代目】しゅうさえこ

14代目うたのおねえさんを務めたしゅうさえこさんは、1981年から1983年まで出演しています。小学生の頃から合唱団に入り、東京芸術大学の音楽学部声楽科を卒業。

現在も歌手として活躍しており、2001年には彼女が作詞・作曲を手掛けた『あ・い・う・え・おにぎり』がおかあさんといっしょの月の歌として採用されています。

期間:1981年4月 - 1983年3月)

【15代目】森みゆき

15代目うたのおねえさんの森みゆきさんは、国立音楽大学在学中だった1983年から登場して1987年まで出演していました。番組卒業後は、結婚を機にアメリカへ移住されています。

期間:1983年4月 - 1987年3月

【16代目】神崎ゆう子

16代目うたのおねえさんは神崎ゆう子さんです。子どもの頃よりNHKの児童合唱団に所属しており、武蔵野音楽大学在学中にうたのおねえさんに就任。1987年から1993年まで務めました。

期間:(1987年4月 - 1993年3月)

【17代目】茂森あゆみ

17代目うたのおねえさんを担当した茂森あゆみさん。武蔵野音楽大学在学中に登場し、1993年から1999年まで出演しています。当時ともに番組を盛り上げていた8代目うたのお兄さん・速水けんたろうさんと歌った『だんご3兄弟』が大ヒットし、紅白にも出場しました。

番組卒業後も、ミュージカルへの出演やナレーションなど幅広く活躍しています。

期間:1993年4月 - 1999年3月

【18代目】つのだりょうこ

つのだりょうこさんは、18代目うたのおねえさんとして1999年から2003年まで番組に登場。武蔵野音楽大学在学中から出演していますが、つのださんは声楽科ではなく器楽科でピアノ専攻だったそうで、おかあさんといっしょのコンサートではピアノを披露することもありました。

期間:1999年4月 - 2003年3月

【19代目】はいだしょうこ

19代目うたのおねえさんは、はいだしょうこさんです。宝塚歌劇団卒業後、2003年から2008年まで出演しました。番組卒業後は、ミュージカルやドラマに多数出演したほか、タレントとしてバラエティ番組にも出演するなど、幅広い活躍をみせています。

期間:2003年4月~2008年3月

【20代目】三谷たくみ

20代目うたのおねえさんの三谷たくみさんは、2008年から2016年まで出演していました。8年間の在任は歴代で最長となっていますが、番組卒業後は芸能活動を休止されています。

期間:2008年4月 - 2016年3月

【21代目】小野あつこ

2016年から2022年3月まで担当の21代目うたのねえさんの小野あつこさん。東京音楽大学から大学院に進学し、うたのおねえさんのオーディションに見事合格を果たします。また、小野さんは4歳からピアノを始められていて、番組でも演奏を披露することがあります。

期間:2016年4月 - 2022年3月

【22代目】ながたまや

2022年4月からは前任の21代目うたのねえさんの小野あつこさんからバトンタッチして22代目にながたまやさんが担当。5歳からミュージカルに参加するなど、さまざまな歌やダンスの舞台に出演。高校の音楽家を卒業し、都内の音楽大学で声楽を学び、2022年3月に卒業予定。

期間:2022年4月 -

引用元:『おかあさんといっしょ』あつこおねえさん卒業 涙でゆういちろうお兄さんらに感謝 NHK Eテレの教育番組『おかあさんといっしょ』のオンライン取材会が16日に開催され、2016年4月から第21代歌のおねえさんとして活動してきた小野あつこが、今年度で番組から卒業することが発表された。取材会に参加した小野は涙ながらにこれまでの活動を振り返ると共に、周囲に感謝を述べていた。取材会には、第12代歌のお兄さん・花田ゆういちろう、さらには小野からバトンタッチし、第22代歌のおねえさんに就任したながたまやも出席した。