BMW モトラッド(以下、BMW)が新型EV(電気で走る)スクーター「CE 04」を日本でお披露目した。2022年春の発売を予定する注目モデルだが、いったいどんなバイクなのだろうか。気になる動力性能や走行距離は。実物を見て担当者に話を聞いてきた。
市販モデルもほぼこのまま?
2014年に登場したBMWの「Cエボリューション」は、EVバイクの先駆けといえるモデルだった。国内では2017年から販売して人気を集めたが、現在は生産を終了している。
Cエボリューションはガソリン車をベースとしていたが、CE 04はBMWがこれまで培った知見をいかし、EV専用バイクとして開発しているところが大きなポイントだ。
例えばCエボリューションの場合は、バッテリーパックを中心にフロントとリアフレームをくっつけており、いわば車両全体がバッテリーといったような構造をしていた。ところがCE 04にはちゃんとフレームがあり、その中にバッテリーを格納している。
CE 04の定格出力は15kW(20PS)、最大出力は31kW(42PS)。最高速度は120km/hとなっている。区分としては軽二輪の分類となるため、普通自動二輪運転免許で運転可能だ。
回生ブレーキを備えているので、モードによって充電量は異なるものの、減速時に発生するエネルギーをバッテリーに溜めることができる。フル充電での連続航続距離は最大130km程度を見込む。
スペック的には高速道路走行はもちろんのこと、ロングツーリングにも十分耐えられそうなCE 04だが、BMWが想定しているのはあくまでシティユースだ。担当者は「電動バイクといっても長距離を走れるものではなく、街中を走れるものをどんどん作っていきたいというのがBMWの考えです。人ごみの中で排気ガスを出さない。ポイントはそこですね」と話していた。
販売価格は検討中とのことだが、ガソリン車に比べても納得できるような値付けとなれば、街中で見かける機会は増えるかもしれない。