BMW モトラッド(以下、BMW)が新型EV(電気で走る)スクーター「CE 04」を日本でお披露目した。2022年春の発売を予定する注目モデルだが、いったいどんなバイクなのだろうか。気になる動力性能や走行距離は。実物を見て担当者に話を聞いてきた。

  • BMW「CE 04」

    「EVバイクコレクション in TOKYO 2021」(会場:東京国際フォーラム、会期:12月4日~5日)でも多くの注目を集めていたBMWの電動スクーター「CE 04」

市販モデルもほぼこのまま?

2014年に登場したBMWの「Cエボリューション」は、EVバイクの先駆けといえるモデルだった。国内では2017年から販売して人気を集めたが、現在は生産を終了している。

Cエボリューションはガソリン車をベースとしていたが、CE 04はBMWがこれまで培った知見をいかし、EV専用バイクとして開発しているところが大きなポイントだ。

例えばCエボリューションの場合は、バッテリーパックを中心にフロントとリアフレームをくっつけており、いわば車両全体がバッテリーといったような構造をしていた。ところがCE 04にはちゃんとフレームがあり、その中にバッテリーを格納している。

  • BMW「CE 04」

    「CE 04」のサイドビュー。電気自動車(EV)同様、バッテリーを車体下部に配置している

CE 04の定格出力は15kW(20PS)、最大出力は31kW(42PS)。最高速度は120km/hとなっている。区分としては軽二輪の分類となるため、普通自動二輪運転免許で運転可能だ。

回生ブレーキを備えているので、モードによって充電量は異なるものの、減速時に発生するエネルギーをバッテリーに溜めることができる。フル充電での連続航続距離は最大130km程度を見込む。

スペック的には高速道路走行はもちろんのこと、ロングツーリングにも十分耐えられそうなCE 04だが、BMWが想定しているのはあくまでシティユースだ。担当者は「電動バイクといっても長距離を走れるものではなく、街中を走れるものをどんどん作っていきたいというのがBMWの考えです。人ごみの中で排気ガスを出さない。ポイントはそこですね」と話していた。

販売価格は検討中とのことだが、ガソリン車に比べても納得できるような値付けとなれば、街中で見かける機会は増えるかもしれない。

  • BMW「CE 04」
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