大学スポーツ協会は、河合塾グループのKEIアドバンスと共同で「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」等で入学する運動部学生を対象とする「入学前教育プログラム」の推進を行っている。3年目を迎えた今年度は、「スポーツを通した多面的な学び」を紹介するマンガ形式の教材や、海外遠征にも役立つ英語教材をラインナップに加えたことを12月22日に発表した。

同教材は、学業と競技生活から成る"デュアルキャリア"形成の支援を目的としている。昨年刊行した『大学の運動部学生のための「学び」のハンドブック』に続き、今年はマンガ形式の教材『スポーツ知への招待』をリリースした。旧態依然な弱小野球部に入った新入部員と女性監督が「スポーツ科学」を駆使してチームを成長させていくストーリーで、大学での学びが運動部での活動に生かせることを示し、「学ぶこと」や「自分で考えること」が競技力と学びの成果向上につながることを伝える。また、本書を題材とした講義形式のオリエンテーションも用意し、活用を促すという。なお同書は大学向けプログラムの一環であるため、市販は行っていない。

また、同時にリリースする『運動部学生のためのスポーツ探究英語入門』は、昨年発行した数学入門に続く第2弾。近畿大学フェンシング部部長で英語リメディアル教育に詳しい牧野眞貴准教授に制作協力を受け、運動部学生に馴染み深いスポーツシーンに加え、海外選手との交流や海外遠征といった実践的内容を盛り込み、英語学習への興味を喚起するもの。主な学習ユニットは「世界のスポーツ」「単位と数字」「練習」「試合」「合宿」「世界選手権」「交流」「観光」で、それぞれのユニットがスポーツと結びついた内容だ。学習は1回30分×週2回程度と無理のないペースで進めることができ、月1回程度の課題提出もある。