オートキャンプは、車を活用して楽しむキャンプスタイルのことをいい、初心者からファミリー層まで誰でも気軽に楽しめるレジャーとして人気が高まっています。
今回は、これからキャンプに挑戦してみたいと考えている人のために、オートキャンプとは何かや普通のキャンプとの違い、魅力、必要なものなどを詳しく紹介します。また、関東近郊でオートキャンプにおすすめのスポットも紹介しますので、キャンプ場選びの際はぜひ参考にしてみてくださいね。
オートキャンプとは? 普通のキャンプとの違いは?
オートキャンプとは、車を活用したキャンプスタイルのことを指します。
現在では、車を使ってキャンプに出掛けること自体をオートキャンプと呼ぶこともありますが、普通のキャンプと区別する場合は、車でテントを張ってキャンプをするすぐそばまで乗り入れるスタイルのことをオートキャンプといいます。
車でキャンプの拠点となる近くまで行くことができれば、駐車場から荷物を運ぶ手間も省けます。また、キャンピングカーやサイズの大きいミニバンなどであれば、車をテント代わりにした車中泊も可能です。
ほかにも、車を利用してタープを張るなど、通常のキャンプとは違った楽しみ方ができるのも魅力です。
車で乗り入れ可能かは要確認
オートキャンプはさまざまな場所で楽しむことができます。ただし、キャンプサイト近くまで車の乗り入れが可能なキャンプ場は限られています。
一般的にオートキャンプ場と呼ばれる場所は、車でキャンプサイト近くまで乗り入れ可能な場合が多いです。
オートキャンプサイトとは
オートキャンプ場と呼ばれる場所は、車でキャンプサイト近くまで乗り入れ可能な場合が多いとお伝えしました。
ただしキャンプ場内では、好きな場所にテントを設営できるフリーサイトや、各自がテント設営できる場所があらかじめ指定されている区画サイト、コテージやキャビンのあるエリアなど、エリアが区切られているのが一般的です。
車の乗り入れができるエリアを、オートキャンプサイトやオートサイトなどと呼びます。オートキャンプ場と称していても、このオートキャンプサイトがキャンプ場内の一部のみである、ということもあるのです。そのため、どこのエリアなら車で入れるのかを、事前に確認しておくようにしましょう。
なおオートキャンプサイトは特に人気が高く、数が限られていることも多いので、日程が決まったら早めに予約をするようにしましょう
オートキャンプとグランピングの違い
オートキャンプと同様に近年、人気の高まりをみせているのがグランピングです。
グランピングは、華やかといった意味を持つ「glamorous (グラマラス)」と「camping(キャンピング)」の2つの英語を掛け合わせた言葉であり、簡単にいうと「より豪華なキャンプ」と表現できます。
グランピングができる施設には、あらかじめテントなどが用意されているため、設営などに時間をかける必要がありません。
さらに、テント内の設備なども充実しており、中にはエアコンやキッチンが備えられている場所もあります。
グランピングはキャンプ初心者でも気軽に楽しめるだけでなく、季節を問わず快適に過ごせることでも人気になっているキャンプスタイルです。
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オートキャンプのメリット
人気のオートキャンプですが、どういった点がメリットなのでしょうか。
荷物の持ち運びが楽
本格的なキャンプを楽しむためには、テントをはじめとする多くのキャンプ道具が必要です。そこで、ネックになるのが荷物の持ち運びではないでしょうか。
オートキャンプでは、キャンプエリアの近くに車を駐車できるため、荷物の運ぶ必要がありません。また途中で買い出しが必要になった場合でも、車が近くにあれば便利です。
天候の変化にも対応しやすい
アウトドアでは急に天候が変化することもあります。突然、荒天になったとしても、テントでは雨風を完璧に防ぐことができません。オートキャンプであれば、いざというときは車の中に避難することも可能です。
特に標高の高いキャンプ場では、天候が急激に変化しやすく、車がすぐ近くにあるだけで安心できるでしょう。
時間を有効活用できる
車でキャンプエリアまで入ることができれば、荷物の出し入れもスムーズに行えるだけでなく、テントの設営や撤収にかかる時間も大幅に短縮することができます。
キャンプ時間をできる限り有効活用したいという人にとって、オートキャンプを選ぶメリットは大きいでしょう。
オートキャンプの楽しみ方と注意点
ここでは、オートキャンプを楽しむための注意点をいくつかのポイントに分けて解説します。
オートキャンプ場のマナーを守る
オートキャンプは、車をキャンプサイトの近くまで乗り入れられるという点でとても便利ですが、車のエンジン音などで周囲の利用者に迷惑をかけてしまうこともあります。そのため、必要なとき以外はエンジンを切っておくといった最低限のマナーを守ることも大切です。
芝生のエリアを車で走行しない、車での場外への外出禁止時間帯があるなど、施設ごとに独自のルールが存在することもあります。オートキャンプ場に到着したら、事前に施設の利用ルールも確認するようにしましょう。
キャンプ場内の車移動に注意
キャンプエリアの周辺には、当然ほかの利用者もいます。オートキャンプは家族連れも多く、車の周辺に小さな子どもがいる可能性もありますので、場内を車で移動する際は周囲の確認を入念に行うなど、細心の注意が必要です。
事前に場内マップを確認
オートキャンプ場に到着したら、最初に場内マップを確認しておきましょう。事前に位置関係を把握しておくことで、車移動もスムーズになります。
また、先ほども説明した通り、キャンプ場にはほかにも大勢の利用者がいます。不必要な車移動は事故のリスクにつながるため、極力避けるようにしましょう。
車同士のトラブルに注意
たくさんの利用者でオートキャンプ場が混雑しているときは、場内に乗り入れている車の台数も多いことが予想されます。車移動の際は、車同士の事故防止のためにも、ほかの利用者の車に細心の注意を払いましょう。
オートキャンプに必要なもの
オートキャンプに行くときに必要な持ち物としてはどのようなものがあるのでしょうか。いくつか紹介します。
テント・タープ
キャンプの拠点づくりには、テントやタープといったアイテムが欠かせません。車中泊をする場合も、テントやタープがあれば日陰の確保にも役立ちます。
最近では、車と連結できるテントなども多く登場しています。こうしたオートキャンプを充実させるキャンプ道具を活用してみるのもおすすめです。
シュラフ・マット・コット
シュラフ、マット、コットといったキャンプ道具は、アウトドア環境で快適に眠るための必須アイテムです。
シュラフは寝袋のことをいいます。シュラフには「封筒型」やミノ虫のような形をした「マミー型」などさまざまな形状があり、材質によっても機能性が異なります。寒いシーズンには保温性の高いものを選ぶなど、季節やキャンプ場の環境に合わせて、相性のいいものを選ぶといいでしょう。
マットは、地面の凹凸軽減や底冷え対策として、あると便利なアイテムです。クッション性や断熱性にすぐれるものや、コンパクト収納が可能なエアーマットなど種類があるため、寝心地や設置方法に着目して選ぶのがおすすめです。
コットは、アウトドアシーンで簡易ベッドとして活躍するアイテムです。コットには、高さが異なる「ハイコット」と「ローコット」、高さ調整ができる「2WAYコット」があります。オートキャンプの場合は、比較的大きな荷物も持ち込みやすいため、ちょっと大きめのコットを検討してもいいかもしれません。
テーブル・チェア
テーブルとチェアは、アウトドアで食事などを楽しむために必要なアイテムです。
選ぶポイントとしては、実際に使用する人数や持ち運びやすさなどが挙げられます。オートキャンプの場合は車で容易に持ち運びができるため、機能性や座り心地に重視して選ぶのもいいでしょう。
バーベキューコンロ・焚き火台
キャンプで食事の準備をするためには、アウトドア用コンロも欠かせません。また、焚き火台は料理にも活用できるほか、焚き火の鑑賞用としてキャンプムードを楽しむといった一面もあります。
ただし、火の使用に関するルールはキャンプ場によって異なりますので、事前確認が必要です。
関東近郊でおすすめのオートキャンプ場3選
最後に、関東近郊でオートキャンプが楽しめるおすすめスポットを紹介します。これからオートキャンプに出掛ける予定があるという人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【栃木県】メープル那須高原キャンプグランド
メープル那須高原キャンプグランドは、関東を代表するリゾート地・那須高原にあるオートキャンプ場です。那須高原の美しいロケーションの中で、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
このキャンプ場ではオートキャンプのほか、コテージなども併設されているため、テント泊以外の楽しみ方もできるスポットになっています。
【メープル那須高原キャンプグランド】
住所: 栃木県那須郡那須町高久乙2333-130
チェックイン・アウト: 13:00~18:00(17:00以降の到着は要電話連絡)、~翌11:00
料金: 4,500円~
アクセス: 東北自動車道「那須IC」より20分
【静岡県】河津オートキャンプ場
河津オートキャンプ場は、静岡県の観光地としても有名な河津に位置するスポットです。場内では川遊びができるスポットをはじめ、キャンプ宿泊者は無料で利用できる温泉露天風呂なども併設されているなど、さまざまな魅力があります。
また、テント無しでも宿泊できるホームキャビンもあり、気軽にキャンプ気分を味わうことができます。
【河津オートキャンプ場】
住所: 静岡県賀茂郡河津町川津筏場555
チェックイン・アウト: 13:00~18:00(17:00以降の到着は要連絡)、~翌11:00
料金: 4,400円~+施設利用料 大人(中学生以上) 1,100円、子供(3歳~小学生) 550円
アクセス: 東名高速道路「沼津IC」より約90分
【群馬県】無印良品 カンパーニャ嬬恋キャンプ場
無印良品が運営するカンパーニャ嬬恋キャンプ場は、避暑地としても知られる軽井沢や草津にも近い、嬬恋にあるキャンプ場です。
このキャンプ場は大自然を満喫できるのはもちろん、標高1,300mの高原から一望できる景色も魅力です。近くの湖畔では、釣りやカヌーなどのアクティビティを楽しむことができます。
【無印良品 カンパーニャ 嬬恋キャンプ場】
住所: 群馬県吾妻郡嬬恋村干俣 バラギ高原
チェックイン・アウト: 13:00~18:00、翌8:00~12:00
※営業期間: 4月下旬~11月上旬
料金: 大人(中学生以上) 2,750円、小学生 1,375円
アクセス: 上信越自動車道「碓氷軽井沢IC」より約70分
オートキャンプはアウトドア初心者にもおすすめ
オートキャンプは、車でキャンプエリアの近くまで乗り入れるため、荷物の持ち運びもスムーズになるなど、たくさんのメリットがあるキャンプスタイルです。キャンプに慣れていない初心者や子ども連れの家族も気軽に楽しむことができます。
この記事を参考にして、オートキャンプに挑戦してみてはいかがでしょうか。